病気の解説

隆起性皮膚線維肉腫

まず相談する診療科皮膚科がん治療科(腫瘍内科・外科)
この解説の項目13項目

受診の目安

隆起性皮膚線維肉腫では、痛みやかゆみのない硬いしこりや盛り上がりとして現れます。こうした症状が続く・繰り返す・だんだん強くなるときや、不安があるときは、皮膚科を受診してください。

基本

概要

隆起性皮膚線維肉腫(DFSP)は、皮膚の深い部分である真皮から発生する、まれな悪性腫瘍です。増殖は比較的ゆっくりで、他の臓器への転移はまれとされますが、周囲の組織へ広がりやすく、局所再発を繰り返す性質があります。主な特徴は、腫瘍がタコの足のように周囲へ染み込む点で、根治を目指すには初回の治療で腫瘍を完全に取り除くことが重要とされています。多くはCOL1A1-PDGFB融合遺伝子の異常が関与するとされています。初期には痛みやかゆみのない硬いしこり・盛り上がりとして現れ、肌色から赤褐色に見えることがあります。発生部位は体幹が最も多いですが、四肢や頭頸部にも生じることがあります。診断は視診・触診、必要に応じたダーモスコピー、皮膚生検、遺伝子検査、画像検査(CT・MRI)による広がりの評価を経て行われます。治療は基本的に外科手術で腫瘍を完全に取り除くことを中心に進められ、場合によっては再建手術が必要となります。病期の決定と治療方針は、チームで検討されます。

主な症状

初期症状は、痛みやかゆみのない硬いしこりや盛り上がりとして現れます。肌色から赤褐色調で、ケロイドや粉瘤(アテローム)、皮膚線維腫などと間違われることもあります。発生部位は体幹が最も多く、次いで四肢や頭頸部にもみられます。腫瘍は数ヶ月から数年かけてゆっくりと大きくなることがあります。

原因

DFSPの多くはCOL1A1-PDGFB融合遺伝子と関連していることが解明されています。この異常遺伝子が細胞増殖のスイッチを常にONにしてしまうことで、腫瘍が発生・増大するとされています。

病態

腫瘍は周囲の組織へタコの足のように広がりやすく、局所再発を繰り返す性質があります。深部へ浸潤するかどうかをMRI等で評価し、腫瘍の広がり方が治療方針に影響します。

検査と診断

検査

視診・触診のほか、ダーモスコピーで皮膚の内部構造を観察することがあります。皮膚生検により確定診断を行います。必要に応じて遺伝子検査を実施します。深さや広がりはCT・MRIで評価します。

診断

正確な診断には、視診・触診、ダーモスコピー、皮膚生検、遺伝子検査が用いられます。画像検査(CT・MRI)で深部浸潤の有無を評価し、病期分類と治療計画を決定します。

鑑別

初期は他の皮膚の病変と間違われることがあるため、専門医による鑑別が行われます。

治療

治療

DFSPの治療は、腫瘍を完全に取り除く外科手術が基本です。発生部位や大きさによっては機能や整容性への影響を考慮し、再建手術を行うことがあります。

手術・処置

外科手術を中心とした治療が基本で、広範囲切除術を検討します。術後には必要に応じて再建手術を行います。

経過と生活

合併症

治療の基本は腫瘍を完全に取り除くことですが、発生部位や腫瘍の大きさによっては機能や見た目に影響が生じ、再建手術が必要になることがあります。

経過・予後

病期の決定とチーム医療で個々の患者さんに適した治療方針を検討します。

その他

初期症状

初期には痛みやかゆみが少なく、硬いしこりや盛り上がりとして現れます。肌色から赤褐色調で見えることがあり、他の皮膚の病変と見分けが難しいことがあります。

皮膚科で扱うほかの病気

出典

参考: 中央病院 皮膚腫瘍科 隆起性皮膚線維肉腫の治療について | 国立がん研究センター中央病院(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。