病気の解説

骨パジェット病

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受診の目安

骨パジェット病では、ないことも多いですが、骨の痛みや肥厚、変形がみられることがあります。こうした症状が続く・繰り返す・だんだん強くなるときや、不安があるときは、整形外科を受診してください。市販薬などで改善しないときも相談の目安です。

基本

概要

骨パジェット病は、骨の一部で破骨細胞と骨芽細胞が過度に働き、骨の分解と再生が活発に進む病気です。過剰に活性化した部分は大きくなる一方で構造は不安定になり、もろくなります。ほとんどの場合症状はありませんが、痛みや骨の肥厚・変形が起きることがあります。頭蓋骨の肥厚で前頭隆起が目立つことがあり、難聴や頭痛、静脈の隆起などの所見が現れることもあります。原因は不明とされ、遺伝の関与が指摘されるケースがあります。ウイルスの関与を示唆する証拠もある一方、感染の証拠はありません。

主な症状

症状はないことも多いですが、骨の痛みや肥厚、変形がみられることがあります。痛みは深くうずくようで夜間に悪化することもあり、肥厚した骨が神経を圧迫して痛みを生むことがあります。変形性関節症が起きると関節の痛みやこわばりを感じることがあります。頭蓋骨の肥厚では前頭隆起が目立つことがあります。難聴やめまい、頭痛、頭皮の静脈隆起などがみられることもあります。

原因

この病気の原因は不明とされ、遺伝の関与があるとされます。約10%の人に特定の遺伝子異常の関与が認められることがあり、それ以外の人でも他の遺伝子異常が関係している可能性があります。ウイルスが関与する可能性を示唆する証拠もあるとされますが、感染する証拠はありません。

病態

骨のリモデリングが過度に進み、骨の分解と再構築が活発になります。過度に活性化した部分は大きくなり、構造は異常で脆くなるのが特徴です。

リスク因子

遺伝的な要因があるとされ、家系内でみられるケースがあると説明されています。具体的なリスク比などは示されていません。

検査と診断

検査

診断にはX線検査、血液検査、骨シンチグラフィーが用いられます。X線で特有の異常を確認し、血液検査ではアルカリホスファターゼ・カルシウム・リンの濃度を測定します。骨シンチグラフィーでどの骨が侵されているかを特定します。

診断

X線検査や臨床検査により骨パジェット病が疑われ、血液検査でアルカリホスファターゼ、カルシウム、リンの濃度を確認することで診断を確定します。骨シンチグラフィーを行うと患部以外の部位も把握できます。

鑑別

よって本データには別疾患との鑑別情報は含めません。

治療

治療

痛みや合併症のリスクが高い場合には治療を行います。通常はアセトアミノフェンやNSAIDsで痛みを軽減します。骨が大きく肥厚している場合には補助具を用いて歩行を助けることもあります。神経の締めつけを緩和したり、関節炎の部位を人工関節に置換する場合もあります。ビスホスホネート系薬剤としてゾレドロン酸などが使われ、進行を遅らせる目的で用いられることがあります。これらは通常静脈投与で、口からの投与もあります。症状がない場合や合併症リスクが低い場合には治療を行わないこともあります。

使われる薬

ビスホスホネート系薬剤にはゾレドロン酸、アレンドロン酸、リセドロン酸、パミドロン酸、チルドロン酸、エチドロン酸などがあり、目的に応じて静脈投与や経口投与で用いられます。主に骨の代謝を抑制して病勢の進行を遅らせることが目的とされます。

経過と生活

合併症

最も多くみられる合併症には、変形性関節症や患部の骨のもろさによる骨折(病的骨折)、神経の圧迫による症状、心不全や大量出血のリスク、骨がん化して骨肉腫を発生することはまれなどが挙げられます。高カルシウム血症がみられることもあります。

経過・予後

ほとんどの場合、予後は良好です。ただし骨のがんを発生した少数のケースや、心不全・脊髄圧迫などの合併症が適切に治療されない場合には予後が悪くなることがあります。

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出典

参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。