消毒薬と消毒レベルの組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
消毒用エタノールは、芽胞には効果がないものの、細菌の栄養型、真菌、結核菌、多くのウイルス(エンベロープウイルス、一部のノンエンベロープウイルス)に対して有効であるため、中水準消毒薬に分類されます。他の選択肢は、それぞれの消毒薬が分類される消毒レベルと一致していません。
選択肢ごとの解説
- 1. フタラールは高水準消毒薬に分類されます。正しくは:フタラールは高水準消毒薬である。選びやすい理由:グルタラール(高水準)と構造が似ていますが、中水準と誤認する可能性があります。混同注意:他のアルデヒド系消毒薬のレベルや、一般的な消毒薬の分類基準と混同しやすいです。
- 2. ポビドンヨードは中水準消毒薬に分類されます。一部のウイルスや真菌にも有効であり、低水準ではありません。正しくは:ポビドンヨードは中水準消毒薬である。選びやすい理由:皮膚消毒によく使われるため、日常的な使用頻度から低水準と誤解する可能性がありますが、その殺菌スペクトルは広いです。混同注意:クロルヘキシジンなどの低水準消毒薬と、使用部位(皮膚消毒)が重なるため混同しやすいです。
- 3. クロルヘキシジンは低水準消毒薬に分類されます。芽胞や結核菌、ノンエンベロープウイルスには効果が期待できません。正しくは:クロルヘキシジンは低水準消毒薬である。選びやすい理由:医療現場で広範囲に使用されるため、強力なイメージがありますが、高水準ではありません。混同注意:消毒の強さのイメージと実際の消毒レベルが一致しない場合があり、高水準消毒薬と混同しやすいです。
- 4. 正解。消毒用エタノールは、細菌の栄養型、結核菌、真菌、エンベロープウイルスには有効ですが、芽胞には効果がないため、中水準消毒薬に分類されます。
- 5. 次亜塩素酸ナトリウムは、適切な濃度で使用することで芽胞を含む広範な微生物に有効であり、高水準消毒薬に分類されます(一部では中水準とされることもあります)。低水準ではありません。正しくは:次亜塩素酸ナトリウムは高水準消毒薬である。選びやすい理由:家庭用の漂白剤などにも使われるため、比較的弱めな印象を持つかもしれませんが、消毒力は非常に強いです。混同注意:低水準消毒薬の定義や、他の高水準消毒薬(グルタラール、過酢酸など)との比較で混同しやすいです。
国試ポイント
国家試験では、主要な消毒薬の作用スペクトル、特に芽胞、結核菌、エンベロープ/ノンエンベロープウイルスに対する効果の有無に基づいて、高水準、中水準、低水準といった消毒レベルを正確に理解しているかが頻繁に問われます。特定の消毒薬と消毒レベルの組み合わせを判断させる問題は基本知識として重要です。
混同注意
各消毒薬の消毒レベル(高水準、中水準、低水準)を混同しやすいです。特に、日常的に使用される消毒薬であっても、その作用スペクトルと適切なレベル分類を正確に覚えることが重要です。また、芽胞への効果の有無が高水準消毒薬の判断基準となることを忘れがちです。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が問われた場合、個々の消毒薬がどの微生物(特に芽胞、結核菌、ウイルス)に効果があるか、また、それがSpaulding分類のどのレベルに該当するかを確認することが重要です。医療器具の種類(非侵襲性、準侵襲性、侵襲性)に応じた消毒薬の選択についても関連付けて学習すると良いでしょう。
関連知識
消毒薬の分類はSpauldingの分類に基づいて考えられることが多いです。高水準消毒薬は全ての微生物(芽胞を含む)を殺滅し、滅菌に準ずる効果を持ちます。中水準消毒薬は芽胞を除くほとんどの微生物を殺滅します。低水準消毒薬は一部の細菌やエンベロープウイルスにのみ有効で、芽胞や結核菌、ノンエンベロープウイルスには効果が期待できません。