健常者のレム睡眠時にみられる睡眠ポリグラフィ〈PSG〉の所見はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
レム睡眠(Rapid Eye Movement sleep)は、その名の通り急速眼球運動が観察されることが最も特徴的な生理学的所見です。この時期は夢を見ることが多く、脳波は覚醒時に近い低振幅の速波が優勢ですが、全身の骨格筋は弛緩し、オトガイ筋の筋電図振幅は著しく低下します。他の選択肢はノンレム睡眠の各ステージに特徴的な所見です。
選択肢ごとの解説
- 1. K複合波はノンレム睡眠ステージ2(N2)に特徴的に出現する脳波パターンであり、レム睡眠では通常観察されません。正しくは:K複合波はノンレム睡眠ステージ2で観察される選びやすい理由:睡眠中の脳波所見の一つであるため、知識が曖昧だと選びやすいかもしれません。混同注意:紡錘波と混同したり、ノンレム睡眠の各ステージの脳波所見の区別がついていない場合に誤って選択される可能性があります。
- 2. 睡眠紡錘波(スリープスピンドル)はノンレム睡眠ステージ2(N2)に特徴的に出現する脳波パターンで、K複合波とともにN2を識別する重要な指標です。レム睡眠では見られません。正しくは:睡眠紡錘波はノンレム睡眠ステージ2で観察される選びやすい理由:K複合波と同様に、睡眠中の脳波活動として知られているため、知識が不確かな場合に選びやすいです。混同注意:K複合波と同様に、ノンレム睡眠の他のステージの脳波所見、特にN2の所見と混同される可能性があります。
- 3. 高振幅徐波は、特にデルタ波が優勢なノンレム睡眠ステージ3(N3)、いわゆる深睡眠期に特徴的に見られる脳波所見です。レム睡眠期の脳波は覚醒時に似た低振幅の混合波です。正しくは:高振幅徐波はノンレム睡眠ステージ3で観察される選びやすい理由:深い睡眠と関連するイメージがあるため、睡眠の段階が曖昧な場合に選択肢として考えてしまうかもしれません。混同注意:ノンレム睡眠の各ステージの脳波特性(N1, N2, N3)とレム睡眠の脳波特性の区別がついていない場合に誤解されます。
- 4. 正解。レム睡眠(Rapid Eye Movement sleep)という名称の由来にもなっているように、急速眼球運動(REM)はレム睡眠の最も特徴的な生理学的所見の一つです。閉じたまぶたの下で、眼球が素早く不規則に動きます。
- 5. レム睡眠期には、通常、全身の骨格筋の活動が著しく抑制され、オトガイ筋の表面筋電図振幅も著しく低下します。これは「筋トーヌスの消失」として知られるレム睡眠の重要な特徴です。正しくは:オトガイ筋の表面筋電図振幅は低下する選びやすい理由:睡眠中の体の動きや筋肉の緊張の変化に関する誤解から、逆に活動が活発になると考えてしまうかもしれません。混同注意:睡眠時無呼吸症候群など、特定の病態における筋活動の変化と混同する可能性があります。また、覚醒時の活動と睡眠時の活動を混同しやすいです。
国試ポイント
睡眠ポリグラフィ(PSG)における睡眠の各ステージ(覚醒、ノンレム睡眠N1, N2, N3、レム睡眠)の特徴的な生理学的所見(脳波、眼球運動、筋電図)を正確に区別して理解しているかが問われる。特にレム睡眠の定義的特徴と、ノンレム睡眠N2およびN3の特徴を混同しないように注意が必要です。
混同注意
ノンレム睡眠ステージ2(N2)のK複合波や睡眠紡錘波、ノンレム睡眠ステージ3(N3)の高振幅徐波といった脳波所見と、レム睡眠の特徴を混同しやすい。また、レム睡眠時の筋トーヌスの消失(オトガイ筋筋電図振幅の低下)を、誤って活動亢進と解釈する可能性があります。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、各睡眠ステージの脳波、眼球運動、筋電図の典型的なパターンを正確に組み合わせられるか、あるいは非定型な所見(例:レム睡眠行動障害における筋トーヌス消失の欠如)との関連性を問う問題が出題される可能性があります。特定の睡眠障害におけるPSG所見や、薬物の影響によるPSG所見の変化なども重要です。
関連知識
覚醒時: β波、α波。眼球運動あり。筋電図高い。ノンレム睡眠N1: θ波。徐波化。眼球運動緩慢。筋電図低下。ノンレム睡眠N2: 睡眠紡錘波、K複合波。徐波化。眼球運動なし。筋電図低下。ノンレム睡眠N3: δ波優勢(高振幅徐波)。眼球運動なし。筋電図低下。レム睡眠: 低振幅の混合波(覚醒時に近い)。急速眼球運動あり。筋電図は著しく低下(筋トーヌス消失)。