測定に100%酸素を使用するのはどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4・5番
解説
開放回路法による機能的残気量測定(窒素ウォッシュアウト法)と1回呼吸法によるクロージングボリューム測定では、肺内の窒素を完全に洗い流すため、100%酸素を吸入させることで肺内のガスの挙動を正確に評価します。
選択肢ごとの解説
- 1. 最大酸素摂取量測定は、運動負荷中の酸素消費量を評価するものであり、高濃度酸素の吸入は通常行いません。これは、生理的な運動能力を評価するためです。正しくは:最大酸素摂取量測定は、大気中の空気(約21%酸素)を吸入しながら行われます。選びやすい理由:「酸素」という言葉が含まれているため、測定に酸素が関与すると考えるかもしれませんが、100%酸素の使用は特殊な目的で行われます。混同注意:酸素飽和度測定や血液ガス分析など、酸素に関連する他の検査
- 2. 呼気一酸化窒素濃度測定(FeNO測定)は、気道炎症の指標として気道から放出される一酸化窒素濃度を測定するものであり、測定時に100%酸素を吸入することはありません。正しくは:呼気一酸化窒素濃度測定は、通常、空気(低濃度の一酸化窒素を含まない)を吸入した状態で行われます。選びやすい理由:「一酸化窒素」というガス名があるため、他のガスと混同しやすいかもしれません。混同注意:肺拡散能測定(DLCO)のように、COガスを使用する検査
- 3. 1回呼吸法による肺拡散能測定(DLCO)では、CO(一酸化炭素)とHe(ヘリウム)を含む混合ガスを吸入しますが、100%酸素は使用しません。高濃度酸素はCOの拡散に影響を与えるため、測定値が変わってしまいます。正しくは:肺拡散能測定では、少量のCO、不活性ガス(He)、そして空気(約21%酸素)からなる混合ガスを吸入します。選びやすい理由:「ガス」を吸入するという点で、他の吸入ガスを用いる検査と混同する可能性があります。混同注意:閉鎖回路法による機能的残気量測定(ヘリウム希釈法)
- 4. 正解。開放回路法による機能的残気量測定(窒素ウォッシュアウト法)では、肺内の窒素を完全に洗い流すため、被検者に100%酸素を数分間吸入させ、呼気中の窒素濃度がほぼゼロになるまで測定を続けます。これにより、洗い出された窒素量からFRCを算出します。選びやすい理由:100%酸素の使用目的が理解できていないと、他のガスを扱う検査と混同しやすい。混同注意:閉鎖回路法(ヘリウム希釈法)
- 5. 正解。1回呼吸法によるクロージングボリューム測定では、最初に100%酸素を吸入させ、その後不活性ガス(通常は窒素またはヘリウム)を含む混合ガスを吸入・呼出させることで、肺の容量と換気分布の変化を測定し、クロージングボリューム(閉鎖気量)を算出します。100%酸素吸入は、肺内の窒素を洗い流し、その後に吸入するガス(Heなど)の分布を評価するための前処置として重要です。選びやすい理由:測定法の詳細なステップを理解していないと、100%酸素の使用目的を見落としやすい。混同注意:肺活量測定やフローボリューム曲線測定
国試ポイント
機能的残気量(FRC)とクロージングボリューム(CV)測定における、100%酸素使用の有無とその理由を理解することが重要です。
混同注意
肺機能検査において100%酸素を使用する目的は、主に肺内の残留ガス(窒素など)を洗い流すことと、吸入ガスを特定成分にすることです。最大酸素摂取量測定では、運動負荷と呼吸ガス分析が主な目的であり、高濃度酸素は使用しません。
次に同じ論点が出たら
肺機能検査の問題で100%酸素の使用が問われた場合、「肺内の残気量やガス分布の評価」を目的としているかどうかで判断します。
関連知識
機能的残気量(FRC)の測定法には、開放回路法(窒素ウォッシュアウト法)、閉鎖回路法(ヘリウム希釈法)、体プレチスモグラフ法があります。クロージングボリューム(CV)は、閉塞性肺疾患や小気道病変の早期発見に有用です。