ビタミンと欠乏症の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
ビタミンEは脂溶性ビタミンで、その主要な機能は抗酸化作用です。特に赤血球膜の脂質二重層を酸化傷害から保護する重要な役割を担っています。未熟児(早産児)はビタミンEの蓄積が少なく、消化吸収能力も未熟であるため、ビタミンE欠乏状態になりやすいとされています。この欠乏により、赤血球膜が酸化ストレスに対して脆弱になり、溶血を起こしやすくなるため、新生児溶血性貧血を引き起こすことがあります。他の選択肢は、ビタミンとその典型的な欠乏症の組み合わせが誤っています。
選択肢ごとの解説
- 1. ビタミンAの欠乏症は、主に夜盲症や眼球乾燥症(角膜軟化症)などが知られています。新生児メレナは、ビタミンKの欠乏によって引き起こされる出血性疾患です。正しくは:「ビタミンA — 夜盲症」または「ビタミンK — 新生児メレナ」選びやすい理由:ビタミンAもKも脂溶性ビタミンであり、新生児におけるビタミン欠乏症として学習することがあるため、混同しやすいかもしれません。混同注意:ビタミンA欠乏症(夜盲症、眼球乾燥症)とビタミンK欠乏症(新生児メレナ、出血傾向)を混同しやすいです。
- 2. ビタミンCの欠乏症は壊血病です。夜盲症はビタミンAの欠乏によって生じます。正しくは:「ビタミンC — 壊血病」または「ビタミンA — 夜盲症」選びやすい理由:ビタミンCは免疫機能に関わるため、一般的な不調と関連づけてしまう可能性がありますが、夜盲症とは直接関係ありません。混同注意:ビタミンC欠乏症(壊血病)とビタミンA欠乏症(夜盲症)を混同しやすいです。
- 3. ビタミンDの欠乏症は、小児ではくる病、成人では骨軟化症として知られています。巨赤芽球性貧血は、ビタミンB12または葉酸の欠乏によって引き起こされる貧血です。正しくは:「ビタミンD — くる病/骨軟化症」または「ビタミンB12/葉酸 — 巨赤芽球性貧血」選びやすい理由:ビタミンDが骨代謝に重要であることから、血液疾患とは異なる領域ですが、貧血と関連づける誤解が生じるかもしれません。混同注意:ビタミンD欠乏症(くる病、骨軟化症)とビタミンB12/葉酸欠乏症(巨赤芽球性貧血)を混同しやすいです。
- 4. 正解。ビタミンEは強力な抗酸化作用を持ち、赤血球膜を酸化ストレスから保護する役割があります。特に早産児などではビタミンEが不足しやすく、赤血球が酸化障害を受けやすいため、溶血性貧血を引き起こすことがあります。
- 5. ビタミンKの欠乏症は血液凝固因子の生成不全による出血傾向です。脚気はビタミンB1(チアミン)の欠乏によって引き起こされる神経および心臓血管系の疾患です。正しくは:「ビタミンK — 出血傾向/新生児メレナ」または「ビタミンB1 — 脚気」選びやすい理由:ビタミンKもB1も重要なビタミンであり、それぞれの役割を混同する可能性があります。混同注意:ビタミンK欠乏症(出血傾向)とビタミンB1欠乏症(脚気)を混同しやすいです。
国試ポイント
ビタミンとその主要な欠乏症を正確に結びつける知識が問われます。特に、新生児期に特徴的なビタミン欠乏症や、複数のビタミンが関わる貧血の種類(巨赤芽球性貧血、溶血性貧血)の鑑別がポイントです。
混同注意
各ビタミンの具体的な欠乏症や、特に「新生児」という条件がつく欠乏症の種類(例:ビタミンK欠乏による新生児メレナ、ビタミンE欠乏による新生児溶血性貧血)を混同しやすいです。また、貧血と関連するビタミン(ビタミンB12、葉酸、ビタミンEなど)の役割の区別も重要です。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出題された場合、まず各ビタミンの主要な生理作用と、それに対応する典型的な欠乏症を正確に把握しているかを確認する。特に、問題文に「新生児」といった特定の条件が付いている場合は、その時期に特有のビタミン代謝や疾患に注意を払う。貧血の種類と原因ビタミンの組み合わせは頻出なので、再度確認する。
関連知識
水溶性ビタミン(ビタミンB群、C)と脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)の分類、それぞれの吸収・貯蔵・代謝の特性。各ビタミンの生理作用、食品からの摂取源、過剰症と欠乏症。貧血の種類(巨赤芽球性貧血、鉄欠乏性貧血、溶血性貧血など)とその原因。新生児におけるビタミン補充の重要性。