酵素のKm値が10 mmol/Lの場合、最大反応速度の95%で反応させるための基質濃度(mmol/L)はどれか。ただし、酵素反応速度はMichaelis-Mentenの式に従うものとする。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
酵素反応速度がMichaelis-Mentenの式に従う場合、v = Vmax * [S] / (Km + [S]) と表される。最大反応速度の95%であるということは、v/Vmax = 0.95 を意味する。この値を式に代入すると、0.95 = [S] / (Km + [S]) となる。与えられたKm値は10 mmol/Lであるため、0.95 = [S] / (10 + [S]) という方程式が得られる。この方程式を解くと、0.95 * (10 + [S]) = [S] → 9.5 + 0.95[S] = [S] → 9.5 = [S] - 0.95[S] → 9.5 = 0.05[S] → [S] = 9.5 / 0.05 = 190 mmol/L となる。したがって、最大反応速度の95%で反応させるための基質濃度は190 mmol/Lである。
選択肢ごとの解説
- 1. 最大反応速度の95%に達するために必要な基質濃度を計算する際は、Michaelis-Mentenの式を用いる。この数値はMichaelis-Mentenの式に当てはめた場合、95%に到達しない。正しくは:正しい計算式 v = Vmax * [S] / (Km + [S]) に当てはめ、v/Vmax = 0.95 となる [S] を求める必要がある。選びやすい理由:他の選択肢と似たような数値の範囲で、計算ミスを誘発する可能性がある。混同注意:Michaelis-Mentenの式の適用を誤ると、このような異なる数値が導き出される可能性がある。
- 2. 最大反応速度の95%だから基質濃度がそのまま95になると誤解しやすいが、Km値との関係をMichaelis-Mentenの式で考慮する必要がある。正しくは:v/Vmax = 0.95 に Km = 10 mmol/L を代入し、[S] を解く。選びやすい理由:最大反応速度のパーセンテージと基質濃度を混同しやすいため、直感的に選んでしまう可能性がある。混同注意:Michaelis-Mentenの式と、特にKm値が果たす役割を理解していないと、この選択肢を選びやすい。
- 3. この値は最大反応速度の95%を達成するための基質濃度としては不正確である。計算式を正しく適用するとこの数値にはならない。正しくは:Michaelis-Mentenの式 (v = Vmax * [S] / (Km + [S])) を利用し、v/Vmax = 0.95 の条件で [S] を計算する。選びやすい理由:計算過程で生じる可能性のある端数処理の誤差や、途中の計算間違いによって導かれることがある。混同注意:Michaelis-Mentenの式において、v/Vmaxと[S]の関係を正確に把握できていない場合、異なる値が算出される可能性がある。
- 4. この基質濃度では、酵素反応速度は最大反応速度の95%には到達しない。Michaelis-Mentenの式に基づいた計算結果と一致しない。正しくは:0.95 = [S] / (10 + [S]) という方程式を解くことで、正確な [S] の値を導き出す。選びやすい理由:他の選択肢と同様に、特定の計算ミスや丸め誤差によって導かれる可能性のある数値である。混同注意:Michaelis-Mentenの式における分母と分子の関係、特にKm値の影響を過小評価または過大評価すると、この値を選んでしまう可能性がある。
- 5. 正解。Michaelis-Mentenの式 v = Vmax * [S] / (Km + [S]) において、反応速度 v が最大反応速度 Vmax の95%である場合、v/Vmax = 0.95 となる。これを式に代入すると、0.95 = [S] / (Km + [S]) となる。Km値が10 mmol/Lなので、0.95 = [S] / (10 + [S])。この方程式を解くと、0.95 * (10 + [S]) = [S] → 9.5 + 0.95[S] = [S] → 9.5 = 0.05[S] → [S] = 9.5 / 0.05 = 190 mmol/L となる。したがって、190 mmol/Lが正しい。正しくは:Michaelis-Mentenの式を正確に適用し、与えられたKm値と目標とする反応速度の割合から基質濃度を計算する。選びやすい理由:計算過程が複雑に見えるため、途中で諦めたり、暗算で誤った結果を出したりする可能性がある。混同注意:式への代入や分数計算を正確に行えないと、最終的な答えにたどり着けない。
国試ポイント
Michaelis-Mentenの式を理解し、Km値と最大反応速度の割合から基質濃度を算出する能力が問われている。特に、式を正確に操作できるかどうかが重要である。
混同注意
Km値が最大反応速度の半分での基質濃度であることを利用して、比例関係で単純に計算しようとすると誤る可能性がある。Michaelis-Mentenの式を正しく適用することが必要。
次に同じ論点が出たら
同様に、異なる反応速度の割合や異なるKm値が与えられた場合に、基質濃度を計算できるか。または、基質濃度とKm値から反応速度の割合を計算できるか。
関連知識
Michaelis-Mentenの式、Km値の定義(最大反応速度の半分に達する基質濃度)、Vmax(最大反応速度)。