環境基本法に基づいて環境基準が設定されているのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
環境基本法第16条により、人の健康の保護および生活環境の保全に関し、「大気の汚染」「水質の汚濁」「土壌の汚染」「騒音」の4分野について環境基準が定められています。選択肢のうち、「水質汚濁」はこの環境基準の対象です。悪臭、振動、酸性雨、地盤沈下は環境基準の対象ではありませんが、それぞれ別の法律(悪臭防止法、振動規制法など)や施策によって対策が講じられています。
選択肢ごとの解説
- 1. 悪臭は環境基本法に基づく環境基準の対象ではありません。正しくは:悪臭は「悪臭防止法」の規制対象であり、環境基準ではありません。選びやすい理由:日常生活で身近な環境問題であり、環境に関する法規制の対象であるため、環境基準もあると誤解しやすい。混同注意:環境基準と、特定の汚染源に対する規制基準(例:排水基準、排出基準)や個別法による規制(例:悪臭防止法)と混同しやすい。
- 2. 振動は環境基本法に基づく環境基準の対象ではありません。正しくは:振動は「振動規制法」の規制対象であり、環境基準ではありません。選びやすい理由:騒音と同様に感覚公害の一種であり、環境問題として認識されているため、環境基準があると誤解しやすい。混同注意:騒音(環境基準あり)と振動(環境基準なし、規制法あり)を混同しやすい。
- 3. 酸性雨は環境基本法に基づく環境基準の対象ではありません。酸性雨は大気汚染の現象の一つであり、原因物質は大気汚染に係る環境基準で管理されますが、酸性雨そのものに直接の環境基準は設定されていません。正しくは:酸性雨そのものに直接の環境基準はありません。その原因物質(硫黄酸化物や窒素酸化物など)は、大気汚染に関する環境基準によって規制されます。選びやすい理由:広域的な環境問題として認識されており、重要な課題であるため、環境基準が設定されていると思われやすい。混同注意:大気汚染に係る環境基準(例:SOx, NOx)と、その結果として生じる現象である酸性雨を混同しやすい。
- 4. 地盤沈下は環境基本法に基づく環境基準の対象ではありません。正しくは:地盤沈下は環境基準の対象ではなく、その原因となる地下水汚染などは水質汚濁に係る環境基準で規制されますが、地盤沈下そのものには環境基準がありません。選びやすい理由:地域によっては深刻な問題であり、環境問題として広く認識されているため、環境基準があると思われやすい。混同注意:環境問題全般と、環境基本法が定める環境基準の対象を混同しやすい。地下水汚染による健康被害などとは区別する必要がある。
- 5. 正解。環境基本法第16条に基づき、人の健康の保護及び生活環境の保全に関し、大気の汚染、水質の汚濁(地下水を除く)、土壌の汚染及び騒音に係る環境上の条件について環境基準が定められています。水質汚濁はこれらの主要な柱の一つです。
国試ポイント
環境基本法に基づき環境基準が設定されている項目を正確に覚えているか、またそれ以外の環境問題と混同していないかを確認する問題。環境基本法の対象となる「大気汚染」「水質汚濁」「土壌汚染」「騒音」の4つは必須知識。
混同注意
環境基準の対象と、個別の法律(例:悪臭防止法、振動規制法)で規制される環境問題、または環境基準が直接設定されていないものの重要な環境問題(例:酸性雨、地盤沈下、ダイオキシン類)と混同しやすい。特に、騒音と振動、大気汚染と酸性雨は注意が必要。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、「環境基本法で環境基準が定められているその他の項目(大気汚染、土壌汚染、騒音)」「環境基本法に規定はないが、個別の法律で対策が講じられている環境問題(振動、悪臭、化学物質、地盤沈下など)」「特定有害物質に関する詳細な基準値」などが出題される可能性がある。
関連知識
環境基本法、水質汚濁に係る環境基準(生活環境項目、健康項目)、大気汚染に係る環境基準、騒音に係る環境基準、土壌汚染に係る環境基準。また、それぞれの基準値や評価方法、個別の法律(悪臭防止法、振動規制法、ダイオキシン類対策特別措置法など)の目的と対象。