以下は日本国憲法第25条の条文である。「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び()の向上及び増進に努めなければならない。」()に入るのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
日本国憲法第25条の原文を正確に理解しているかを問う問題です。「社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進」が国の責務として明記されています。
選択肢ごとの解説
- 1. この条文が指すのは、個人ではなく、社会全体としての健康を扱う概念です。正しくは:「公衆衛生」とすることで、社会全体の健康を指す適切な表現になります。選びやすい理由:「健康」という言葉が含まれるため、なんとなく関係があるように感じてしまうかもしれません。混同注意:「個人の健康維持能力」と「社会全体としての健康」という概念を混同しがちです。
- 2. 正解。日本国憲法第25条の原文では「公衆衛生」が明記されており、社会福祉、社会保障と並んで、国民の健康で文化的な生活を保障するための国の責務として位置づけられています。
- 3. 「国民衛生」という言葉は一般的な法律用語としてあまり用いられず、日本国憲法第25条の原文では「公衆衛生」が採用されています。「国民の健康」は概念としては近いですが、特定の条文の穴埋めとしては不適切です。正しくは:日本国憲法第25条の原文に合わせ「公衆衛生」とする必要があります。選びやすい理由:「国民」という言葉が条文にあるため、国民全体の健康を指すように思え、選択肢として非常に魅力的に映る可能性があります。混同注意:「公衆衛生」が社会全体としての健康管理システムを指すのに対し、「国民衛生」は国民一人ひとりの健康の総体を漠然と指す場合があり、混同しやすいです。
- 4. 「公共の福祉」は、日本国憲法第12条や第13条、第22条、第29条などで権利の制限原理として登場する重要な概念ですが、第25条で社会福祉、社会保障と並列される言葉ではありません。正しくは:第25条の文脈では「公衆衛生」が適切です。選びやすい理由:憲法上の重要な概念であり、「福祉」という言葉から第25条の内容と関連があるように感じて選んでしまう可能性があります。混同注意:第25条の生存権の保障と、その権利が制約される「公共の福祉」という、憲法上の異なる概念を混同する可能性があります。
- 5. 国が向上・増進に努める対象として、社会福祉、社会保障、公衆衛生が挙げられており、国民の社会経済状況そのものではありません。社会経済状況は、これら3つの施策によって改善される結果の一部です。正しくは:直接的に条文で言及されているのは「公衆衛生」です。選びやすい理由:健康で文化的な最低限度の生活には社会経済状況が深く関わるため、間接的な関連性から選んでしまうかもしれません。混同注意:「社会保障」が社会経済状況の安定化に寄与することと、社会経済状況そのものを混同する可能性があります。
国試ポイント
日本国憲法の重要条文、特に社会保障・公衆衛生に関わる条文の正確な知識が問われます。穴埋め形式で条文の一部を記憶しているかを確認する問題です。
混同注意
「国民衛生」や「公共の福祉」といった、憲法上関連するがこの条文の穴埋めとしては不適切な語句との混同が狙われます。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、第25条の趣旨を問う問題や、社会保障制度の具体的な内容(例:社会保険の種類、公的扶助の制度名など)を問う問題、あるいは公衆衛生の具体的な取り組み内容を問う問題が出題される可能性があります。
関連知識
日本国憲法第25条(生存権、国の社会保障・社会福祉・公衆衛生に関する責務)、健康の社会的決定要因(SDH)の概念、社会保障制度の三本柱(社会保険、公的扶助、社会福祉、公衆衛生)、公衆衛生の定義と役割