分泌物形成を行うのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
ゴルジ装置は、粗面小胞体で合成されたタンパク質を受け取り、糖鎖修飾、リン酸化などの様々な化学修飾を施し、濃縮・選別して、最終的に分泌小胞にパッケージングし、細胞外への分泌や細胞内での輸送経路に送り出す役割を果たします。分泌物の最終的な形成と成熟はゴルジ装置の主要な機能です。
選択肢ごとの解説
- 1. 中心体は微小管形成の中心であり、細胞分裂時の紡錘体形成や繊毛・鞭毛の基部形成に関与しますが、分泌物の形成には直接関わりません。正しくは:中心体は微小管形成の中心であり、細胞分裂時の紡錘体形成や繊毛・鞭毛の基部形成に関与します。選びやすい理由:細胞内での重要な機能を持つ細胞小器官の一つであるため、知識が曖昧だと選びやすいかもしれません。混同注意:分泌機能を持つゴルジ装置や粗面小胞体などと混同しやすいかもしれません。機能が全く異なります。
- 2. 滑面小胞体は脂質やステロイドホルモンの合成、薬物代謝、カルシウムイオンの貯蔵などに関与しますが、分泌タンパク質の形成や成熟には主に関与しません。正しくは:滑面小胞体は脂質やステロイドホルモンの合成、薬物代謝、カルシウムイオンの貯蔵などに関与します。選びやすい理由:分泌タンパク質の合成を行う粗面小胞体と名前が似ており、小胞体であることから分泌機能に関わると誤解しやすいです。混同注意:粗面小胞体(分泌タンパク質の合成開始)と混同しやすいですが、滑面小胞体は膜タンパク質の合成は行いますが、分泌タンパク質の合成は行いません。
- 3. リソソームは細胞内の不要物や異物の分解を行う細胞小器官であり、分泌物の形成とは逆の機能(分解)を担います。正しくは:リソソームは細胞内の不要物や異物を分解する役割を持ちます。選びやすい理由:ゴルジ装置からリソソームが形成されることもあるため、関連性から選択肢として誤って選ばれる可能性があります。また、細胞内の重要な機能を持つため、知識が曖昧だと選びやすいです。混同注意:ゴルジ装置がリソソームを形成する過程に関わるため、分泌機能と分解機能の役割が混同されやすいです。
- 4. ミトコンドリアは細胞のエネルギー源であるATPを産生する役割を担っており、分泌物の形成には直接関与しません。正しくは:ミトコンドリアは細胞のエネルギー産生を主な役割とします。選びやすい理由:細胞内の重要な細胞小器官であるため、知識が曖昧だと選びやすいかもしれません。混同注意:様々な細胞機能のエネルギー源を提供する点で分泌とも間接的に関連しますが、直接的な分泌物形成とは役割が異なります。
- 5. 正解。ゴルジ装置は、粗面小胞体で合成されたタンパク質を修飾、濃縮し、小胞に詰めて細胞外へ分泌したり、他の細胞小器官へ輸送したりする中心的な役割を担っています。分泌物の形成、特に糖鎖付加や選別、小胞へのパッケージングはゴルジ装置の重要な機能です。正しくは:ゴルジ装置は分泌物の形成、糖鎖付加、選別、そして細胞外への輸送小胞へのパッケージングを担います。選びやすい理由:分泌に関わる複数の細胞小器官(粗面小胞体、ゴルジ装置など)の連携の中で、最終的な形成と選別を行うのがゴルジ装置である点を理解しているかが問われます。混同注意:粗面小胞体が分泌タンパク質の合成を開始する場所であるため、粗面小胞体とゴルジ装置の役割分担が混同されやすいです。ゴルジ装置は合成『後』の加工・選別・輸送を行います。
国試ポイント
細胞小器官の各機能、特に分泌経路におけるタンパク質の合成から分泌までの流れを正しく理解しているか。粗面小胞体、ゴルジ装置、分泌小胞の役割分担が問われる。
混同注意
粗面小胞体(タンパク質合成)、滑面小胞体(脂質合成・Ca貯蔵)、リソソーム(分解)など、他の細胞小器官の機能と混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
分泌に関わる一連の細胞小器官の連携を理解しているか。特にゴルジ装置の具体的な役割(修飾、濃縮、選別、パッケージング)を問う。
関連知識
粗面小胞体での分泌タンパク質の合成、小胞体からゴルジ装置への輸送、小胞輸送のメカニズム、リソソームやエンドソームの形成、分泌経路と分解経路の関連性。