260 nmが極大吸収波長であるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
核酸であるDNA(およびRNA)は、その構成要素であるプリン塩基とピリミジン塩基が260 nm付近に特有の吸収極大を持つため、この波長で紫外光を強く吸収します。この性質は、核酸の定量や純度評価に広く利用されています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。DNAやRNAといった核酸は、その構成要素であるプリン塩基(アデニン、グアニン)とピリミジン塩基(シトシン、チミン、ウラシル)が260 nm付近に特有の極大吸収波長を持つため、この波長で紫外光を強く吸収します。この性質は、核酸の定量や純度評価に利用されます。
- 2. 尿酸はプリン骨格を持つ化合物ですが、その極大吸収波長は290 nmから295 nm付近にあります。選びやすい理由:プリン骨格を持つため、核酸と関連付けて260 nmと誤解しやすいです。混同注意:DNAの260 nm吸収と混同しやすいです。尿酸はプリン代謝の最終産物であり、核酸とは異なる吸収スペクトルを示します。
- 3. ビリルビンは黄色の色素であり、可視光領域の青い光(約450~460 nm)を吸収するため、黄色に見えます。紫外線領域の260 nmには主要な吸収極大を持ちません。選びやすい理由:生体内の重要な色素であるため、何らかの吸収があることは想像できますが、波長が異なります。混同注意:他の生体色素やタンパク質の吸収波長と混同しやすいです。特に、黄疸の原因となることから可視光吸収を理解する必要があります。
- 4. ヘモグロビンは、その構成要素であるヘム色素に起因する特徴的な吸収スペクトルを可視光領域に持ちます(Soret bandが約414 nm、α、βバンドが約540 nm、577 nmなど)。260 nmには主要な吸収極大を持ちません。正しくは:ヘモグロビンの主な吸収波長は可視光領域にある。選びやすい理由:血液検査で頻繁に測定される重要な生体分子であるため、吸収波長に関する知識が必要だと感じさせますが、波長が異なります。
- 5. トリプトファン、チロシン、フェニルアラニンといった芳香族アミノ酸は紫外線を吸収します。これらを多く含むタンパク質は、主に280 nm付近に極大吸収波長を示します。フェニルアラニンは257 nm付近に吸収を示しますが、タンパク質の吸収極大としては280 nmが代表的です。
国試ポイント
本問題は、生体分子が持つ特異的な吸収スペクトルに関する基礎知識を問うものです。特に核酸の260 nm、タンパク質の280 nm、ビリルビンなどの色素の可視光吸収は、臨床検査において重要な測定原理となるため、必須の知識です。
混同注意
核酸の260 nm吸収と、タンパク質(芳香族アミノ酸)の280 nm吸収は、しばしば混同されやすい点です。また、尿酸がプリン骨格を持つため、核酸と関連付けて誤解する可能性もあります。各分子の吸収波長だけでなく、その理由(発色団)も理解することが重要です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、280 nmが極大吸収波長である生体成分、または可視光領域に吸収極大を持つ色素について問われる可能性があります。また、吸光度比(例:260/280比)を用いた純度評価の具体的な内容も理解しておくべきです。
関連知識
吸光度測定の原理、Beer-Lambertの法則、核酸定量(260/280比)、タンパク質定量、ビリルビン測定、ヘモグロビン測定など。