新鮮凍結血漿投与の目的で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
新鮮凍結血漿(FFP)は、血液中の凝固因子(第V因子や第VIII因子などの不安定凝固因子も含む)をほぼ生理的な濃度で含有しています。そのため、先天性・後天性の凝固因子欠乏症や、肝疾患、播種性血管内凝固症候群(DIC)、ワルファリン過量投与などによる出血傾向に対して、凝固因子を補充する目的で投与されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 新鮮凍結血漿は血液細胞(赤血球など)を含まないため、貧血の改善には寄与しません。正しくは:貧血の改善には、赤血球濃厚液(MAP)などの輸血が適しています。選びやすい理由:輸血全般の目的として貧血改善を思い浮かべるかもしれませんが、FFPは細胞成分を含みません。混同注意:全血輸血や赤血球製剤とFFPの適応を混同しやすいです。
- 2. 新鮮凍結血漿は、凍結・解凍の過程で血小板がほとんど機能しなくなるため、血小板の補充には適していません。正しくは:血小板の補充には、血小板濃厚液(PC)の輸血が適しています。選びやすい理由:血液成分の一つであるため、血小板も含まれると誤解しやすいかもしれません。混同注意:血小板製剤とFFPの適応を混同しやすいです。
- 3. 正解。新鮮凍結血漿には、全ての凝固因子(不安定凝固因子も含む)がほぼ生理的濃度で含まれており、凝固因子の欠乏による出血傾向やDICなどの治療に用いられます。
- 4. 新鮮凍結血漿にもアルブミンは含まれますが、アルブミンの補充が主な目的ではありません。アルブミン製剤と比較して濃度が低く、感染症のリスクもあるため、アルブミン補充目的でFFPを使用することは稀です。正しくは:アルブミンの補充が必要な場合は、ヒト血清アルブミン製剤が用いられます。選びやすい理由:血漿の主要なタンパク質がアルブミンであるため、補充目的と捉えやすいかもしれませんが、より特異的な製剤があります。混同注意:アルブミン製剤とFFPの適応、および血漿成分としてのアルブミンの位置づけを混同しやすいです。
- 5. 血漿浸透圧の維持はアルブミンが主な役割を担いますが、FFPをこの目的で第一選択とすることはありません。FFPは凝固因子の補充が最優先される場合に用いられます。正しくは:血漿浸透圧の維持には、アルブミン製剤や晶質液などが用いられることがあります。選びやすい理由:アルブミンが含まれるため、血漿浸透圧の維持にも寄与すると考えがちですが、FFPの主な適応ではありません。混同注意:膠質浸透圧の維持に必要な成分とFFPの主な役割を混同しやすいです。
国試ポイント
新鮮凍結血漿(FFP)の主な適応について問う問題は頻出です。特に、含まれる主要な成分とその治療目的を正確に理解しているかが重要です。他の血液製剤(赤血球濃厚液、血小板濃厚液、アルブミン製剤など)との違いを明確に区別できるようにしておく必要があります。
混同注意
他の血液製剤(赤血球濃厚液、血小板濃厚液、アルブミン製剤、免疫グロブリン製剤)の適応。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合は、FFPに含まれる主要な機能性成分が何か、そしてそれがどのような病態に効果を発揮するかをまず考える。特に、不安定凝固因子の存在がFFPの最大の特徴であることを押さえる。
関連知識
血液製剤の種類とそれぞれの主な成分、保存方法、適応疾患。凝固カスケードと各凝固因子の役割。DICの病態生理。