フローボリューム曲線(別冊No. 4)を別に示す。1秒量は1.08 Lであった。1秒率[%]に最も近いのはどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第69回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
下図のフローボリューム曲線から、努力性肺活量(FVC)は曲線が終了する横軸の点(ボリューム軸)を読み取り、約3.0Lであることがわかります。設問で与えられた1秒量(FEV1)は1.08Lです。1秒率(FEV1/FVC)は (FEV1 ÷ FVC) × 100% で計算されます。したがって、(1.08 L ÷ 3.0 L) × 100% = 0.36 × 100% = 36% となります。選択肢の中で36%に最も近いのは35%です。
選択肢ごとの解説
- 1. フローボリューム曲線から読み取れる努力性肺活量(FVC)と与えられた1秒量(FEV1)から計算される1秒率とは異なります。正しくは:下図の曲線からFVCは約3.0Lと読み取れるため、1秒率は (1.08 L / 3.0 L) × 100% = 36% となります。30%はこれより低すぎます。選びやすい理由:低い数値のため、閉塞性障害の重症度を過大評価する可能性があります。混同注意:他の選択肢との相対的な数値の比較で、誤って選ばれる可能性があります。
- 2. 正解。フローボリューム曲線の下図から、努力性肺活量(FVC)は約3.0Lと読み取れます。与えられた1秒量(FEV1)は1.08Lです。したがって、1秒率(FEV1/FVC)は (1.08 L / 3.0 L) × 100% = 36% となります。35%がこの36%に最も近いため、正解です。
- 3. フローボリューム曲線から読み取れる努力性肺活量(FVC)と与えられた1秒量(FEV1)から計算される1秒率とは異なります。正しくは:下図の曲線からFVCは約3.0Lと読み取れるため、1秒率は (1.08 L / 3.0 L) × 100% = 36% となります。40%はこれより高すぎます。選びやすい理由:計算間違いや、他の選択肢との比較で中間的な値として選ばれる可能性があります。混同注意:閉塞性障害の軽症度と混同する可能性があります。
- 4. フローボリューム曲線から読み取れる努力性肺活量(FVC)と与えられた1秒量(FEV1)から計算される1秒率とは異なります。正しくは:下図の曲線からFVCは約3.0Lと読み取れるため、1秒率は (1.08 L / 3.0 L) × 100% = 36% となります。45%はこれよりかなり高すぎます。選びやすい理由:高い数値のため、閉塞性障害の重症度を過小評価する可能性があります。混同注意:拘束性障害の可能性や、健康な人の基準値と混同する可能性があります。
- 5. フローボリューム曲線から読み取れる努力性肺活量(FVC)と与えられた1秒量(FEV1)から計算される1秒率とは異なります。正しくは:下図の曲線からFVCは約3.0Lと読み取れるため、1秒率は (1.08 L / 3.0 L) × 100% = 36% となります。50%はこれよりはるかに高すぎます。選びやすい理由:計算間違いや、閉塞性障害の基準値(70%未満)より低いが、重症度が低いと誤解する可能性があります。混同注意:他の呼吸機能検査の基準値や、重症度分類の基準値と混同する可能性があります。
国試ポイント
フローボリューム曲線からの肺活量の読み取りと、1秒率の計算が正確にできるか。特に、曲線からFVCを正確に読み取ることが重要であり、閉塞性換気障害の指標である1秒率の概念を理解しているか。
混同注意
フローボリューム曲線上の各点の意味、最大呼気流量(PEF)などの他の指標との混同。また、1秒量を直接与えられているため、FVCを誤って読み取る、またはFVCが何を示すか理解していない場合に間違えやすい。
次に同じ論点が出たら
同様の問題では、フローボリューム曲線の形から閉塞性/拘束性を判断させたり、曲線の数値からPEFやFVCなどを読み取らせて計算させる問題が考えられます。また、1秒率の基準値や重症度分類と関連付けて問われる可能性もあります。
関連知識
フローボリューム曲線:気流制限の有無(閉塞性換気障害)を評価する。曲線が下に凹む形は閉塞性障害を示唆。努力性肺活量(FVC):最大吸気位から最大努力で呼出できる空気の総量。1秒量(FEV1):努力性肺活量のうち最初の1秒間に呼出できる空気の量。1秒率(FEV1/FVC):FEV1をFVCで割ったもの。閉塞性換気障害の診断指標(70%未満で診断)。