動脈管開存症に特徴的な心雑音はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第69回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
動脈管開存症は、胎児期に大動脈と肺動脈をつなぐ動脈管が閉鎖しない病態です。出生後も開存している場合、大動脈から肺動脈へ血液が連続的にシャントするため、収縮期から拡張期まで途切れることなく血液が流れ続け、特徴的な「機械様雑音(ギブソン雑音)」と呼ばれる連続性雑音が聴取されます。これは心臓の収縮期と拡張期の両方で聞こえるため、他の心雑音とは明確に区別されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。動脈管開存症では、大動脈から肺動脈へと血液がシャントするため、収縮期から拡張期にかけて血液の連続的な流れが生じ、特徴的な機械様雑音(ギブソン雑音)として聴取されます。これは心臓の収縮期と拡張期の両方で聞こえる点が特徴です。
- 2. この雑音は主に僧帽弁逸脱症や乳頭筋機能不全などで見られるものであり、動脈管開存症には特徴的ではありません。正しくは:僧帽弁逸脱症などで聴取される雑音です。選びやすい理由:収縮期の雑音であるため、心疾患一般と関連する印象を与えますが、連続性ではありません。混同注意:全収縮期雑音や収縮期駆出性雑音などの他の収縮期雑音と混同しやすいかもしれません。
- 3. これは主に僧帽弁閉鎖不全症、三尖弁閉鎖不全症、心室中隔欠損症(VSD)などで聴取される雑音で、収縮期全体にわたって均一な強度を持つのが特徴です。動脈管開存症の雑音は収縮期だけでなく拡張期にも続く連続性雑音です。正しくは:僧帽弁閉鎖不全症や心室中隔欠損症などで聴取される雑音です。選びやすい理由:シャントによる雑音という点ではVSDと似ており、VSDの主要な雑音と混同する可能性があります。混同注意:収縮期駆出性雑音や収縮後期雑音と混同しやすいかもしれません。
- 4. この雑音は大動脈弁閉鎖不全症や肺動脈弁閉鎖不全症などで聴取されるもので、拡張期に血液が逆流することによって生じます。動脈管開存症とは発生機序が異なります。正しくは:大動脈弁閉鎖不全症などで聴取される雑音です。選びやすい理由:拡張期の雑音であるため、心疾患全体と関連する印象を与えますが、動脈管開存症の連続性雑音とはタイプが異なります。混同注意:拡張期灌流性雑音(狭窄症によるもの)と混同しやすいかもしれません。
- 5. これは大動脈弁狭窄症、肺動脈弁狭窄症、心房中隔欠損症(ASD)などで聴取される雑音で、血液が駆出される際に生じます。動脈管開存症の連続性雑音とは発生時期と様相が異なります。正しくは:大動脈弁狭窄症や心房中隔欠損症などで聴取される雑音です。選びやすい理由:最も一般的な収縮期雑音の一つであり、多くの先天性心疾患で聞かれるため、選択肢として魅力的であるかもしれません。混同注意:全収縮期雑音と混同しやすいかもしれません。
国試ポイント
心臓の弁膜症や先天性心疾患における特徴的な心雑音の種類と、その発生機序を理解しているかが問われます。特に、それぞれの雑音(収縮期駆出性、全収縮期、拡張期、連続性など)がどの疾患と関連が深いか、具体的な病態と結びつけてイメージできる知識が求められます。ギブソン雑音は動脈管開存症に特異的な所見であるため、特に重要なポイントです。
混同注意
他の先天性心疾患(心室中隔欠損症、心房中隔欠損症など)の雑音や、大動脈弁狭窄症・閉鎖不全症などの弁膜症の雑音と混同しやすいです。「連続性雑音」と「全収縮期雑音」や「収縮期駆出性雑音」の区別を正確に理解し、心臓の収縮期と拡張期にそれぞれどの弁の異常でどのような雑音が聴取されるか、正確な知識が必要です。
次に同じ論点が出たら
次に動脈管開存症に関する問題が出題される場合、心雑音以外の特徴的な身体所見(例:脈圧増大、頻脈)、治療法(薬物療法、外科手術)、または合併症(肺高血圧症、心不全)について問われる可能性があります。また、他の先天性心疾患との鑑別点が重要になるでしょう。
関連知識
動脈管の生理的閉鎖と病理的開存の機序、シャントの方向と血行動態への影響(左→右シャント)、他の先天性心疾患(VSD, ASD, Fallot四徴症など)に特徴的な心雑音、心音の分類(I音、II音)と、心雑音の発生時期(収縮期、拡張期、連続性)、心雑音の聴取部位や最強点に関する知識も重要です。