グルコースをグリコーゲンとして蓄える臓器はどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・5番
解説
体内において、グルコースをグリコーゲンとして大量に貯蔵する主要な臓器は肝臓と骨格筋です。肝臓グリコーゲンは血糖値の維持に寄与し、骨格筋グリコーゲンは筋肉自身のエネルギー源として利用されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 脳は主にグルコースを直接エネルギー源として利用し、グリコーゲンを貯蔵する能力は非常に限定的です。神経細胞はエネルギー消費が大きく、常にグルコースの供給を必要とします。正しくは:脳はエネルギー源として主にグルコースを消費しますが、グリコーゲンとして貯蔵する能力はごくわずかです。選びやすい理由:脳は重要な臓器であり、多くのエネルギーを消費するため、貯蔵能力もあると誤解しやすいかもしれません。混同注意:脳がグルコースを大量に消費するという事実と、グリコーゲン貯蔵能力を結びつけてしまう。
- 2. 正解。肝臓は、血糖値の維持に重要な役割を果たす臓器であり、余剰のグルコースを大量のグリコーゲンとして貯蔵します。必要に応じてグリコーゲンを分解し、グルコースとして血液中に放出することで、全身に供給します。
- 3. 心臓は絶えず拍動するために多くのエネルギーを必要としますが、主なエネルギー源は脂肪酸であり、グリコーゲンの貯蔵量は骨格筋に比べるとかなり少ないです。心筋細胞自身が利用するグリコーゲンは少量存在しますが、全身の血糖調整には関与しません。正しくは:心臓はグリコーゲンを少量貯蔵しますが、これは主に心臓自身のエネルギー源として使われ、全身のグルコース供給源としては機能しません。選びやすい理由:心臓も重要な臓器でエネルギー消費が大きいため、貯蔵機能があると錯覚しやすいかもしれません。混同注意:心臓がエネルギーを多く消費するという事実と、大規模なグリコーゲン貯蔵・放出機能とを混同する。
- 4. 腎臓はグルコースの再吸収や、飢餓時には糖新生を行う機能がありますが、グリコーゲンを大量に貯蔵する主な臓器ではありません。正しくは:腎臓はグルコースの再吸収や糖新生に関与しますが、グリコーゲン貯蔵の主要な臓器ではありません。選びやすい理由:腎臓も血糖値に関連する機能を持つため、グリコーゲン貯蔵能力もあると誤解する可能性があります。混同注意:腎臓の糖代謝関連機能(再吸収、糖新生)とグリコーゲン貯蔵機能を混同する。
- 5. 正解。骨格筋は体内で最も量の多い組織の一つであり、運動時のエネルギー源として大量のグリコーゲンを貯蔵します。ただし、筋グリコーゲンは筋肉自身の活動にのみ利用され、グルコースとして血液中に放出されることはありません。
国試ポイント
グリコーゲンの貯蔵臓器とその生理的役割について正確に理解しているかを問う問題です。特に、肝臓と骨格筋のグリコーゲンがそれぞれ異なる目的で利用される点を区別できるかが重要です。
混同注意
脳や心臓といった他の高エネルギー消費臓器がグリコーゲンを貯蔵すると誤解しやすい。また、肝臓と骨格筋のグリコーゲンがそれぞれ全身の血糖維持と局所的な運動エネルギー供給という異なる役割を持つ点を混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
グリコーゲン貯蔵病(糖原病)の種類と、それぞれの病態(どの臓器のどの酵素が欠損しているか)
関連知識
グリコーゲン分解酵素、グリコーゲン合成酵素、糖新生、解糖系、クエン酸回路、コリ回路(乳酸サイクル)