Ⅱ型アレルギーで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
II型過敏症は、細胞表面に結合した抗体(主にIgGやIgM)が、標的細胞を認識し、補体経路を活性化させることで細胞を破壊する機序が特徴です。また、抗体依存性細胞傷害(ADCC)も関与します。例えば、自己免疫性溶血性貧血や輸血反応などが代表的な病態です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。II型過敏症は、細胞表面に結合した抗体(主にIgGやIgM)が補体経路を活性化させ、ターゲット細胞を溶解(細胞傷害)する主要なメカニズムを有します。これは、輸血副作用や自己免疫性溶血性貧血などで見られる病態です。
- 2. II型過敏症は抗体(液性免疫)が主要な役割を果たす反応であり、感作T細胞(細胞性免疫)が直接関与する反応ではありません。正しくは:抗原と細胞表面に結合した抗体(IgGまたはIgM)の結合で生じます。選びやすい理由:免疫反応全般にT細胞が関与するという一般的な知識から、誤って選択してしまう可能性があります。混同注意:IV型過敏症(遅延型過敏症)の機序と混同しやすいです。IV型では感作T細胞が抗原に反応します。
- 3. アナフィラキシーショックは、主にI型過敏症(即時型過敏症)の重篤な全身反応であり、IgE抗体が肥満細胞などを活性化し、大量の化学伝達物質が放出されることで発生します。II型過敏症の主要な症状ではありません。正しくは:溶血性貧血や重症筋無力症などの疾患を引き起こします。選びやすい理由:アレルギー反応が重篤な症状を引き起こすという知識から、アレルギー=アナフィラキシーショックと連想しやすいです。混同注意:I型過敏症(即時型過敏症)と混同しやすいです。
- 4. 抗原と抗体が結合してできた免疫複合体(抗原抗体複合体)が血管壁や組織に沈着し、炎症反応を引き起こすのはIII型過敏症(免疫複合体型過敏症)の主要な機序です。正しくは:細胞表面に結合した抗体と抗原の反応が原因となります。選びやすい理由:抗体と抗原の結合が関与する点ではII型と共通するため、混同しやすいです。免疫複合体という用語から免疫反応全般に関わるものと捉えがちです。混同注意:III型過敏症(免疫複合体型過敏症)と混同しやすいです。
- 5. 肥満細胞が活性化されてヒスタミンなどの化学伝達物質が放出されるのは、IgE抗体が関与するI型過敏症(即時型過敏症)の主要な機序です。正しくは:標的細胞に対する抗体が結合することで、細胞機能が障害されたり細胞が破壊されたりします。選びやすい理由:アレルギー反応においてヒスタミンが重要な役割を果たすという一般的な知識から、肥満細胞とヒスタミンの放出が全てのアレルギーに共通すると考えてしまう可能性があります。混同注意:I型過敏症(即時型過敏症)と混同しやすいです。
国試ポイント
アレルギー(過敏症)の各型(I〜IV型)の基本的な機序、関与する免疫細胞や分子(抗体、補体、T細胞、免疫複合体、IgE、肥満細胞など)、そして代表的な疾患例を正確に理解しているかが問われる頻出問題です。
混同注意
I型、III型、IV型過敏症のそれぞれの主要な機序や、関与する免疫学的要素(抗体、補体、免疫複合体、T細胞、IgE、肥満細胞など)が混同されやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
今後、各アレルギー型に該当する疾患例を具体的に問う問題や、それぞれの型の詳細な機序(例:ADCCにおけるNK細胞の役割)を問う問題が出題される可能性があります。また、治療法や検査法との関連も重要です。
関連知識
I型過敏症:IgE抗体、肥満細胞、ヒスタミン、即時型、アナフィラキシーショック、気管支喘息。 II型過敏症:IgG/IgM抗体、細胞表面抗原、補体活性化、ADCC、輸血反応、自己免疫性溶血性貧血。 III型過敏症:免疫複合体(抗原抗体複合体)、組織沈着、補体活性化、炎症、ループス腎炎、関節リウマチ。 IV型過敏症:感作T細胞、マクロファージ、遅延型、接触皮膚炎、ツベルクリン反応。