Helicobacter pyloriについて誤っているのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
Helicobacter pyloriは、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がん、胃MALTリンパ腫といった上部消化管の疾患と密接に関連しています。大腸がんとの直接的な関連は、現在のところ確立されていません。その他の選択肢は、Helicobacter pyloriの形態、培養条件、生化学的特徴、および診断法に関する正しい情報です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。Helicobacter pyloriは主に胃に生息し、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、そして胃がんやMALTリンパ腫との関連が広く知られています。大腸がんとの直接的な因果関係は確立されていません。正しくは:Helicobacter pyloriは胃がんやMALTリンパ腫と関連がある。選びやすい理由:がんとの関連がある菌として一般的な知識から選びやすいかもしれませんが、部位の特異性を問う問題です。混同注意:胃がんとの関連性を大腸がんと混同している可能性があります。
- 2. この記述は正しいです。Helicobacter pyloriは特徴的ならせん状またはS字状の形態を持つグラム陰性桿菌です。
- 3. この記述は正しいです。Helicobacter pyloriは、酸素濃度が5~10%程度の微好気環境で最もよく増殖します。
- 4. この記述は正しいです。Helicobacter pyloriは非常に強いウレアーゼ活性を持ち、尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解することで胃酸を中和し、自身を守ります。この活性は診断にも利用されます。
- 5. この記述は正しいです。糞便中抗原検査は非侵襲的かつ高い感度・特異度を持つため、Helicobacter pylori感染の診断や除菌判定に広く用いられています。
国試ポイント
Helicobacter pyloriの基本的な特徴(形態、培養条件、生化学的特徴)と、関連疾患、診断法についての正確な知識が問われています。特に、関連する病態が胃に限定されることを理解しているかが重要です。
混同注意
Helicobacter pyloriが様々な消化器疾患と関連するため、具体的な疾患名(胃がん vs 大腸がん)を混同しやすい。ウレアーゼ活性や微好気性といった菌の特徴も、他の細菌と混同しないよう注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
次にHelicobacter pyloriについて問われたら、菌の病原性因子(ウレアーゼ、鞭毛、毒素など)、宿主の免疫応答、除菌薬の種類とメカニズムについても確認しましょう。
関連知識
Helicobacter pyloriの除菌療法、胃がん検診の重要性、尿素呼気試験、胃内視鏡検査と生検による診断、グラム染色での菌の観察など。