慢性腎臓病〈CKD〉の病期分類に用いられる検査項目はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・4番
解説
慢性腎臓病(CKD)の病期分類は、腎機能の指標である糸球体濾過量(GFR)と、腎障害の指標である尿蛋白(アルブミン)量に基づいて行われます。GFRによってステージG1~G5に、尿アルブミン尿量または尿蛋白量によってステージA1~A3に分類され、これらの組み合わせで病期が決定されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 尿浸透圧は腎臓の濃縮能を評価する項目であり、CKDの病期分類に直接用いられる検査項目ではありません。正しくは:CKDの病期分類には、腎機能の評価として糸球体濾過量(GFR)や、腎障害の指標として尿蛋白(アルブミン)が用いられます。選びやすい理由:腎機能に関わる項目であるため、腎疾患全般の検査項目として連想しやすい。混同注意:尿浸透圧は腎濃縮能の評価であり、CKDの病期分類に直接用いるGFRや尿蛋白とは目的が異なります。
- 2. 尿糖定量値は糖尿病の診断や血糖コントロールの評価に用いられますが、CKDの病期分類には直接使用されません。正しくは:CKDの病期分類には、腎機能の評価として糸球体濾過量(GFR)や、腎障害の指標として尿蛋白(アルブミン)が用いられます。選びやすい理由:糖尿病はCKDの主要な原因の一つであるため、関連する検査項目として誤解しやすい。混同注意:尿糖は血糖値と関連し、腎臓の糖再吸収能力を示すが、CKDの病期分類で直接使われる指標ではありません。
- 3. 正解。糸球体濾過量(GFR)は、腎臓の機能を示す最も重要な指標であり、CKDの病期(ステージG)分類の基準として国際的に採用されています。
- 4. 正解。尿蛋白(特にアルブミン)定量値は、腎臓の障害の有無と程度を示す重要な指標であり、CKDの病期(ステージA)分類の基準として用いられます。
- 5. BUN/Cr比は腎前性急性腎不全の鑑別などに用いられることがありますが、CKDの病期分類の主要な検査項目ではありません。正しくは:CKDの病期分類には、腎機能の評価として糸球体濾過量(GFR)や、腎障害の指標として尿蛋白(アルブミン)が用いられます。選びやすい理由:両者とも腎機能と関連が深いため、CKDの診断・評価に用いられると考えやすい。混同注意:BUN/Cr比は急性腎障害の鑑別に有用ですが、CKDの病期分類の主要な指標はGFRと尿蛋白です。
国試ポイント
CKDの病期分類に用いられる主要な検査項目を正確に理解しているかを問う問題です。GFRと尿蛋白(アルブミン)が中心的な指標であることを把握している必要があります。
混同注意
CKDに関連する様々な腎機能評価項目や尿検査項目の中から、病期分類に直接用いられるものを識別する能力が試されます。特に、一般的な腎機能検査項目である尿素窒素やクレアチニン、あるいは糖尿病関連検査項目との混同に注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、CKDの定義、病期分類の各ステージの具体的な基準値、そしてそれらの検査項目の意義を問う問題が出ると考えられます。
関連知識
CKDの定義、GFRの算出方法(eGFR)、尿アルブミン/クレアチニン比の意義、CKDの各ステージの基準値、CKDの合併症、CKDの治療目標について学習することが推奨されます。