反復神経刺激検査で検出できる機能障害の部位はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
反復神経刺激検査は、神経終末からアセチルコリンが放出され、筋細胞膜のアセチルコリン受容体と結合して筋が収縮する一連のプロセス、すなわち神経筋接合部の機能異常を評価する検査です。特に重症筋無力症やLambert-Eaton症候群などの疾患で特徴的な異常(漸減現象や漸増現象)を検出するのに有用です。
選択肢ごとの解説
- 1. 大脳運動野の機能障害は、反復神経刺激検査ではなく、誘発筋電図(MEP)や脳波検査などで評価されます。正しくは:大脳運動野の機能障害は、経頭蓋磁気刺激(TMS)を用いたMEPなどで評価されます。選びやすい理由:神経系の広範な知識から、誤って選択してしまう可能性があります。混同注意:末梢神経疾患と中枢神経疾患の検査法の違いを混同しやすいです。
- 2. 脊髄の機能障害は、反復神経刺激検査よりも、脊髄誘発電位(SEP)や画像診断(MRIなど)で主に評価されます。正しくは:脊髄の機能障害は、SEPやMRIなどで評価されます。選びやすい理由:神経系の広範な知識から、誤って選択してしまう可能性があります。混同注意:末梢神経疾患と中枢神経疾患の検査法の違いを混同しやすいです。
- 3. 末梢神経の機能障害は、主に神経伝導速度検査や針筋電図で評価され、単回の神経刺激で十分な情報が得られます。反復刺激は重症筋無力症などの神経筋接合部疾患に特異的に用いられます。正しくは:末梢神経の機能障害は、神経伝導速度検査や針筋電図で評価されます。選びやすい理由:反復神経刺激検査も末梢神経に刺激を与えるため、末梢神経そのものの異常と誤解しやすいです。混同注意:神経筋接合部疾患と末梢神経障害を混同しやすいです。
- 4. 正解。反復神経刺激検査は、神経筋接合部の機能障害、特に重症筋無力症やLambert-Eaton症候群などの疾患において、刺激を繰り返すことで応答(複合筋活動電位:CMAP)の漸減現象や漸増現象を検出するために用いられる主要な検査法です。正しくは:この選択肢は正しいです。選びやすい理由:他の神経系部位も広範な知識としては関連があり、迷う可能性があります。混同注意:他の神経系検査法との関連性を混同しやすいです。
- 5. 骨格筋自体の機能障害(筋原性疾患)は、針筋電図や筋生検、血清CK値などで評価されます。反復神経刺激検査は筋自体ではなく、神経から筋への伝達に異常がないかを調べます。正しくは:骨格筋の機能障害は、針筋電図や筋生検などで評価されます。選びやすい理由:神経筋接合部の異常が最終的に筋の収縮に影響するため、筋そのものの異常と誤解しやすいです。混同注意:神経性疾患と筋原性疾患の鑑別を混同しやすいです。
国試ポイント
反復神経刺激検査がどのような目的で、どの部位の疾患の診断に用いられるかを理解しているかが問われます。特に重症筋無力症などの神経筋接合部疾患との関連が重要です。
混同注意
神経伝導検査や針筋電図との違い、および検査対象となる部位(末梢神経、神経筋接合部、筋)を混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、反復神経刺激検査の適用疾患や、その検査で検出される特徴的な所見(漸減・漸増現象)について問われる可能性があります。また、他の電気生理学的検査(神経伝導検査、針筋電図)との違いを明確に区別できるかが重要になります。
関連知識
重症筋無力症、Lambert-Eaton症候群、神経伝導速度検査、針筋電図、複合筋活動電位(CMAP)、アセチルコリン、アセチルコリン受容体。