健常成人の脳波(別冊No. 4)を別に示す。睡眠段階はどれか。

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出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
提示された脳波には、睡眠紡錘波(Sleep Spindles)とK複合(K-complexes)が出現しており、これらはStage N2睡眠の主要な特徴である。睡眠紡錘波は中心頭頂部優位に出現する12-14Hzの活動で、K複合は高振幅の二相性または多相性波形であり、Stage N2の定義的な所見である。
選択肢ごとの解説
- 1. Stage W(覚醒期)では、通常、後頭部優位のα波(8-13Hz)や、開眼時には低振幅速波のβ波が出現するが、提示された脳波には認められない。正しくは:α波やβ波が主体となる。選びやすい理由:覚醒期脳波は比較的馴染みがあるため、特徴的な波形を見落とすと誤って選択する可能性がある。混同注意:覚醒時の閉眼時α波、開眼時β波。
- 2. Stage N1(入眠期)では、α波の消失とθ波(4-7Hz)の出現、頂点鋭波などが特徴的であるが、提示された脳波にはK複合や睡眠紡錘波が明確に認められ、N1の所見とは異なる。正しくは:α波の消失、θ波の出現、頂点鋭波が主体となる。選びやすい理由:軽度の睡眠段階移行と捉え、N1の初期変化と誤認する可能性がある。混同注意:頂点鋭波とK複合。
- 3. 正解。提示された脳波には、睡眠紡錘波とK複合が明確に観察され、これはStage N2睡眠の診断基準を満たす特徴的な所見である。選びやすい理由:N2の定義的な所見が把握できていれば、選択しやすい。
- 4. Stage N3(徐波睡眠)では、デルタ波(0.5-2Hz)が高振幅で全体の20%以上を占めるのが特徴であるが、提示された脳波にはそのような高振幅徐波は支配的ではない。正しくは:高振幅のデルタ波が20%以上を占める。選びやすい理由:徐波睡眠の一段階であるため、深い睡眠のイメージからN3を選択する可能性がある。混同注意:N2とN3の徐波成分の割合の違い。
- 5. Stage R(レム睡眠)では、筋電図の消失と低振幅混合波、特徴的なsawtooth波の出現などがみられるが、提示された脳波はこれらとは異なり、むしろK複合や睡眠紡錘波といったノンレム睡眠の特徴を示している。正しくは:筋電図の消失、低振幅混合波、sawtooth波が主体となる。選びやすい理由:睡眠の最終段階として、他のノンレム睡眠と混同する可能性がある。混同注意:ノンレム睡眠とレム睡眠の脳波パターン全体。
国試ポイント
睡眠段階の分類(Stage W, N1, N2, N3, R)とその脳波所見を正確に識別できるか。
混同注意
徐波睡眠におけるK複合と睡眠紡錘波の区別、また、Stage N1の頂点鋭波との区別。
次に同じ論点が出たら
次回の問題では、まず脳波の背景活動(徐波化の程度)を確認し、特徴的な波形(睡眠紡錘波、K複合、頂点鋭波、高振幅徐波、REM期の特徴)の有無で判断する。
関連知識
睡眠段階は覚醒期(W)、ノンレム睡眠(N1, N2, N3)、レム睡眠(R)に分類される。N1は徐波化、頂点鋭波が特徴。N3は高振幅徐波(デルタ波)が20%以上を占める。Rは速波と筋電図の消失が特徴。