臓器と被覆上皮の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
気管の表面は、異物を排除するために線毛を持つ細胞が複数列に並んでいるように見える多列線毛上皮で覆われています。この上皮には粘液を分泌する杯細胞も存在し、呼吸器の防御機能に重要な役割を果たしています。
選択肢ごとの解説
- 1. 胃の粘膜は消化液の分泌と吸収を主に行うため、単層円柱上皮で被覆されています。正しくは:胃は単層円柱上皮で被覆されています。選びやすい理由:上皮の種類は多いので、混同しやすいかもしれません。混同注意:重層平上皮は、摩擦や物理的刺激に耐える必要のある部位(例:食道、皮膚)に見られます。
- 2. 腟は摩擦に強く、物理的刺激から保護される必要があるため、重層扁平上皮で被覆されています。正しくは:腟は重層扁平上皮で被覆されています。選びやすい理由:女性生殖器系の他の部位(例:子宮頸部の一部)に円柱上皮が見られるため、混同する可能性があります。混同注意:線毛円柱上皮は、物質の輸送(例:卵管、気管)に関与する部位によく見られます。
- 3. 正解。気管は、気道内の異物(塵埃など)を粘液とともに口咽頭へ排出するための線毛運動を必要とするため、多列線毛上皮で被覆されています。この上皮には、粘液を分泌する杯細胞も含まれています。選びやすい理由:これは気道の典型的な上皮であり、呼吸器系の機能と密接に関連しています。
- 4. 食道は、食物の通過による摩擦から保護される必要があるため、重層扁平上皮(角化しない)で被覆されています。正しくは:食道は重層扁平上皮で被覆されています。選びやすい理由:気管と食道は隣接しており、一部の学生は呼吸器系と消化器系の機能を混同する可能性があります。混同注意:多列線毛上皮は気管など、異物の排出に関わる部位に見られます。
- 5. 卵管は、卵子を子宮へ輸送するために線毛運動を行う必要があるため、単層線毛円柱上皮で被覆されています。正しくは:卵管は単層線毛円柱上皮で被覆されています。選びやすい理由:女性生殖器系の様々な部位の上皮を混同しやすいです。混同注意:重層平上皮は物理的刺激に強い部位(例:腟)に見られ、線毛円柱上皮は輸送機能を持つ部位に見られます。
国試ポイント
臓器の機能とその機能を果たすのに適した上皮組織の種類を結びつける知識が問われています。特に、消化管、呼吸器、泌尿生殖器系の上皮は頻出です。
混同注意
上皮の種類(単層、重層、多列、扁平、円柱など)と、それぞれの特徴的な機能や分布部位の混同。特に線毛の有無や層の構造がポイントです。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合、まず臓器の主要な機能(保護、分泌、吸収、輸送など)を考え、その機能に最も適した上皮組織の種類を判断します。
関連知識
単層扁平上皮(血管内皮、肺胞)、単層立方上皮(腎臓の尿細管、甲状腺濾胞)、単層円柱上皮(胃、小腸)、重層扁平上皮(皮膚、食道、腟)、移行上皮(膀胱、尿管)。