腸管感染を起こすのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・4番
解説
エンテロウイルスは腸管で増殖し、手足口病やヘルパンギーナなどの原因となります。ノロウイルスは感染性胃腸炎の主要な原因ウイルスであり、経口感染で消化管に感染します。これら2つは、消化管感染を起こす代表的なウイルスです。他の選択肢は、蚊媒介性のウイルスや、主にリンパ系に感染するウイルスであり、通常は腸管感染を引き起こしません。
選択肢ごとの解説
- 1. ウエストナイルウイルスは蚊が媒介し、主に神経系に感染するフラビウイルス科のウイルスです。消化管感染は通常起こしません。正しくは:ウエストナイルウイルスは主に脳炎などの神経症状を引き起こします。選びやすい理由:ウイルス感染症であるため、他のウイルスとの区別が曖昧な場合に選びやすいかもしれません。混同注意:他のエンテロウイルスや消化器系ウイルスと混同する可能性があります。
- 2. 正解。エンテロウイルスはピコルナウイルス科に属し、その名の通り( entero- は腸を意味する)消化管で増殖し、手足口病やヘルパンギーナなどの原因となります。腸管感染を起こす代表的なウイルスです。選びやすい理由:「エンテロ」という名前から、腸管感染を連想しやすいです。
- 3. デングウイルスは蚊によって媒介され、デング熱を引き起こすフラビウイルス科のウイルスです。血管内皮細胞や免疫細胞に感染し、出血熱などを起こしますが、主な感染部位は消化管ではありません。正しくは:デングウイルスは主に発熱や出血傾向を引き起こします。選びやすい理由:同じく蚊媒介性感染症のウエストナイルウイルスとの区別がつきにくい場合、誤って選びやすいです。混同注意:他のウイルス感染症、特に蚊媒介性のものと混同しやすいです。
- 4. 正解。ノロウイルスはカリシウイルス科に属し、感染性胃腸炎の主要な原因ウイルスとして知られています。経口感染により消化管に感染し、嘔吐や下痢といった症状を引き起こします。選びやすい理由:集団感染の原因としてニュースなどでよく取り上げられるため、認知度が高いです。
- 5. EBウイルスはヘルペスウイルス科に属し、主に伝染性単核球症や悪性リンパ腫、上咽頭癌などに関与します。唾液を介して感染し、リンパ組織に潜伏しますが、消化管に直接的な感染症状を引き起こすことは稀です。正しくは:EBウイルスは主にリンパ系に感染し、伝染性単核球症などを引き起こします。選びやすい理由:一般的なウイルスであるため、どのような症状を引き起こすか曖昧な場合に選びやすいかもしれません。混同注意:他のリンパ指向性ウイルスや、消化器症状を伴うウイルス疾患と混同する可能性があります。
国試ポイント
臨床検査技師国家試験では、主要なウイルス感染症の原因ウイルスとその感染経路、主な病態に関する知識が問われます。特に、消化管感染症を引き起こす代表的なウイルスは頻出です。それぞれのウイルスの特徴(科、感染経路、主な症状)を正確に理解しておくことが重要です。
混同注意
各ウイルスの感染経路や主な臓器親和性が混同されやすいです。特に蚊媒介性のウイルス(ウエストナイル、デング)と、経口感染で消化管に感染するウイルス(エンテロ、ノロ)の区別がポイントとなります。また、EBウイルスのように幅広い疾患に関わるウイルスは、どの臓器に主な病変を起こすかを正確に理解する必要があります。
次に同じ論点が出たら
次回同様の問題が出た場合、各ウイルスの「主要な感染経路」と「主な標的臓器または引き起こす疾患」を正確に判別できるかが鍵となります。特に、ウイルス名に「エンテロ」と付くものが腸管に関連することを覚えておくこと、また流行性の胃腸炎の原因となるウイルスは何かを把握することが重要です。
関連知識
ウイルスの分類(DNA/RNAウイルス、エンベロープの有無)、感染経路(経口感染、飛沫感染、ベクター媒介感染)、主要な感染症とその症状。特に消化器系ウイルス感染症としてはロタウイルスやアデノウイルスなども重要です。