メタボリックシンドロームの診断基準に含まれるのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第69回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・3番
解説
メタボリックシンドロームの診断基準(日本)では、内臓脂肪型肥満(腹囲)を必須項目とし、加えて「高トリグリセライド血症(150 mg/dL以上)または低HDLコレステロール血症(40 mg/dL未満)」、「高血圧(収縮期血圧130 mmHg以上または拡張期血圧85 mmHg以上)」、「高血糖(空腹時血糖110 mg/dL以上)」のうち、いずれか2項目以上に該当する場合に診断されます。したがって、脂質異常の項目としては、中性脂肪(トリグリセライド)150 mg/dL以上とHDLコレステロール40 mg/dL未満が正しい基準です。
選択肢ごとの解説
- 1. 総コレステロールはメタボリックシンドロームの診断基準項目には含まれていません。正しくは:メタボリックシンドロームの診断基準では、総コレステロールではなく、中性脂肪(トリグリセライド)とHDLコレステロールが脂質異常の評価項目として用いられます。選びやすい理由:高コレステロール血症の診断によく用いられる数値であり、健康診断などでも注目されるため、メタボリックシンドロームと関連すると思われがちです。混同注意:一般的に高コレステロール血症とされる基準値(目安)と混同しやすいですが、メタボリックシンドロームの診断基準における脂質異常は、高トリグリセライド血症と低HDLコレステロール血症で定義されます。
- 2. 正解。日本のメタボリックシンドローム診断基準において、高トリグリセライド血症の基準値は150 mg/dL以上と定められており、診断基準の主要な構成要素の一つです。
- 3. 正解。日本のメタボリックシンドローム診断基準において、低HDLコレステロール血症の基準値は40 mg/dL未満と定められており、診断基準の主要な構成要素の一つです。
- 4. LDLコレステロールはメタボリックシンドロームの診断基準項目には直接含まれていません。正しくは:LDLコレステロールは動脈硬化のリスク因子として非常に重要ですが、メタボリックシンドロームの診断基準では、脂質異常の項目としてトリグリセライドとHDLコレステロールが用いられます。選びやすい理由:LDLコレステロールは「悪玉コレステロール」として広く知られており、高値が健康リスクと結びつくため、メタボリックシンドロームの基準にも含まれると誤解しやすいです。混同注意:高LDLコレステロール血症の診断基準(目安)と混同しやすいですが、メタボリックシンドロームの診断基準では脂質異常を評価する指標はトリグリセライドとHDLコレステロールです。
- 5. Non-HDLコレステロールは脂質異常症の診断や治療目標として近年注目されていますが、現行のメタボリックシンドロームの診断基準には含まれていません。正しくは:Non-HDLコレステロールは、将来的に診断基準に採用される可能性も考えられますが、現在の日本の診断基準では用いられていません。選びやすい理由:脂質異常症の包括的な指標として臨床で活用されているため、メタボリックシンドロームの基準にも含まれているのではないかと誤って判断する可能性があります。混同注意:動脈硬化性疾患のリスク評価に役立つ新しい脂質指標として理解されていることと、メタボリックシンドロームの診断基準そのものが混同されやすいです。
国試ポイント
メタボリックシンドロームの診断基準は、臨床検査技師国家試験において非常に頻繁に出題される重要事項です。特に、腹囲、血圧、血糖、脂質の各項目とその具体的な基準値を正確に記憶しているかが問われます。どの項目が診断基準に含まれ、どの項目が含まれないのかを正確に理解しておく必要があります。
混同注意
各種脂質異常症の診断基準値(高コレステロール血症、高LDLコレステロール血症など)と、メタボリックシンドロームの診断基準値を混同しやすい点が挙げられます。また、日本の診断基準と国際的な基準(例:IDF、AHA/NHLBI)には一部違いがあるため、日本の基準を確実に押さえることが重要です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の問題が出題された場合、まず「メタボリックシンドローム診断基準のどの構成要素が問われているか(脂質、血圧、血糖、腹囲)」を明確にし、次に「その構成要素における具体的な基準値が正しいか」を一つずつ判断します。特に脂質異常については、トリグリセライドとHDLコレステロールの基準値が問われやすい傾向にあります。
関連知識
メタボリックシンドロームの診断基準は以下の通りです。1. 内臓脂肪型肥満(必須項目):腹囲男性85cm以上、女性90cm以上。これに加え、以下の3つのうち2つ以上該当する場合に診断されます。2. 高トリグリセライド血症(150 mg/dL以上)または低HDLコレステロール血症(40 mg/dL未満)。3. 収縮期血圧130 mmHg以上または拡張期血圧85 mmHg以上、あるいは降圧薬治療中。4. 空腹時血糖110 mg/dL以上、あるいは糖尿病治療中。