融解壊死が主体となるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
融解壊死は、虚血などにより組織が死滅した際に、細胞内の自己融解酵素や炎症細胞によって放出される酵素の働きで組織が液状に融解する壊死の一種です。特に、脳組織は脂質に富んでおり、梗塞が起こると、神経細胞の液化が生じ、最終的には嚢胞が形成されるため、融解壊死が特徴的に見られます。一方、腎臓、肺、脾臓、心臓などの実質臓器の梗塞では、通常、凝固壊死が主体となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 腎梗塞では、虚血により細胞が凝固壊死を起こします。融解壊死は通常見られません。正しくは:腎梗塞では凝固壊死が主体です。選びやすい理由:梗塞という言葉から、組織が死んでしまう状況はわかるが、壊死の種類までは区別できていない場合に誤って選択してしまう可能性があります。混同注意:脳梗塞以外の臓器の梗塞と混同しやすいです。
- 2. 正解。脳組織は脂質が豊富で、虚血により細胞が死滅すると、自己融解酵素の作用や炎症細胞による融解により、液体状に変化する融解壊死が特徴的に起こります。そのため、脳梗塞は融解壊死が主体となります。選びやすい理由:正しい選択肢であるため、特にありません。
- 3. 肺梗塞では、虚血により肺組織が凝固壊死を起こします。特殊な状況を除き、融解壊死は主体ではありません。正しくは:肺梗塞では凝固壊死が主体です。選びやすい理由:他の臓器の梗塞と同様に、壊死の種類が区別できていない場合に誤って選択してしまう可能性があります。混同注意:脳梗塞以外の臓器の梗塞と混同しやすいです。
- 4. 脾梗塞では、虚血により脾臓組織が凝固壊死を起こします。融解壊死は主体ではありません。正しくは:脾梗塞では凝固壊死が主体です。選びやすい理由:他の臓器の梗塞と同様に、壊死の種類が区別できていない場合に誤って選択してしまう可能性があります。混同注意:脳梗塞以外の臓器の梗塞と混同しやすいです。
- 5. 小腸梗塞では、消化管組織の虚血により凝固壊死が起こります。融解壊死は主体ではありません。正しくは:小腸梗塞では凝固壊死が主体です。選びやすい理由:消化管には消化酵素があるため、融解壊死が起こるのではないかと誤解する可能性がありますが、虚血による梗塞では通常凝固壊死が主です。混同注意:脂肪壊死(膵炎など)や消化酵素による自己融解と混同する可能性があります。
国試ポイント
壊死の種類(凝固壊死、融解壊死、脂肪壊死、乾酪壊死など)とその代表的な病態・臓器を正確に区別できるか問われています。特に、脳梗塞が融解壊死であることは非常に頻繁に出題されるポイントです。
混同注意
凝固壊死(多くの臓器の梗塞)と混同しやすいです。また、脂肪壊死(膵炎)や乾酪壊死(結核)との区別も重要です。
次に同じ論点が出たら
この問題で融解壊死と脳梗塞の関係を理解できたなら、次は他の壊死(凝固壊死、脂肪壊死、乾酪壊死)の代表的な病態と関連臓器を正確に答えられるか確認しましょう。また、壊疽(乾性壊疽、湿性壊疽)との違いも押さえることが重要です。
関連知識
凝固壊死:組織のタンパク質が変性・凝固し、細胞構造が比較的保たれる壊死。心筋梗塞、腎梗塞、脾梗塞、肺梗塞など、多くの臓器の虚血性壊死でみられる。脂肪壊死:脂肪組織が酵素(膵リパーゼなど)の作用で分解される壊死。急性膵炎などで見られる。乾酪壊死:壊死組織がチーズ状になる壊死。結核の肉芽腫で特徴的。壊疽:細菌感染を伴う虚血性壊死で、腐敗を伴う。