赤血球の封入体でないのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
ラッセル小体は、形質細胞に存在する免疫グロブリンの過剰産生による封入体であり、赤血球の封入体ではありません。他の選択肢はすべて、成熟赤血球またはその前駆細胞に由来する封入体として知られています。
選択肢ごとの解説
- 1. カボット環は、赤血球の細胞質内に見られるリング状または数字の8の字状の封入体であり、核膜の残存物と考えられています。巨赤芽球性貧血などで観察されます。正しくは:カボット環は赤血球の封入体です。選びやすい理由:他の赤血球封入体と混同しやすい名前のため。混同注意:ラッセル小体とは全く異なる構造です。
- 2. ハインツ小体は、変性したヘモグロビンが赤血球内に凝集して形成される封入体です。通常は超生体染色で観察され、G6PD欠損症や不安定ヘモグロビン症などで見られます。正しくは:ハインツ小体は赤血球の封入体です。選びやすい理由:超生体染色でないと見えにくいことから、例外的に感じるかもしれませんが、赤血球の封入体です。混同注意:赤血球内に存在する異常構造である点で他の封入体と共通します。
- 3. 正解。ラッセル小体は、形質細胞の細胞質内に過剰に蓄積した免疫グロブリンが顆粒状になったものです。赤血球の封入体ではありません。正しくは:ラッセル小体は形質細胞に見られる封入体です。選びやすい理由:他の選択肢が全て小体や環という名称であり、紛らわしく感じるかもしれませんが、その存在場所が異なります。混同注意:ハインツ小体やハウエル・ジョリー小体など、他の「小体」と混同しやすいですが、これらは赤血球に限定されます。
- 4. 好塩基性斑点は、赤血球内に残存するリボソームRNA(RNAの凝集物)が青紫色の斑点として観察されるものです。鉛中毒やサラセミアなどで見られます。正しくは:好塩基性斑点は赤血球の封入体です。選びやすい理由:「斑点」という名称から、他の「小体」や「環」と異なる構造に感じるかもしれませんが、赤血球内の封入体として認識されます。混同注意:ハインツ小体と異なり、ライト・ギムザ染色で観察可能です。
- 5. ハウエル・ジョリー小体は、赤血球の成熟過程で核が完全に排出されずに残ったDNAの断片であり、通常、脾臓で除去されます。脾臓摘出後や機能低下時などに増加します。正しくは:ハウエル・ジョリー小体は赤血球の封入体です。選びやすい理由:形態学的に特徴的であり、赤血球の異常としてよく出題されるため、赤血球封入体として覚えているでしょう。混同注意:カボット環と異なり、核の残骸そのものです。
国試ポイント
臨床検査技師国家試験では、血液細胞、特に赤血球、白血球、血小板に見られる各種封入体の名称、形態、臨床的意義、染色方法、およびそれがどの細胞に存在するかを正確に理解しているかが頻繁に問われます。似たような名称の封入体が多く、混同しやすい点が狙われやすいです。
混同注意
各細胞に見られる封入体(例:赤血球の封入体、白血球の封入体、形質細胞の封入体)の名前と、それがどの細胞に存在するのかが混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、各封入体の名称だけでなく、「どの細胞に見られるか」と「どのような物質で構成されているか(DNA、RNA、ヘモグロビン、免疫グロブリンなど)」を正確に判断することが重要になります。
関連知識
赤血球の封入体:カボット環、ハインツ小体、好塩基性斑点、ハウエル・ジョリー小体、パッペンハイマー小体(鉄顆粒)。白血球の封入体:ドーレ小体、チェディアック・ヒガシ病の巨大顆粒。形質細胞の封入体:ラッセル小体、メソグロボイデス。マクロファージの封入体:ゴッシェ病のガウチャー細胞など。