肺化膿症でみられる喀痰検査所見はどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・3番
解説
肺化膿症の喀痰では、膿性物質の貯留により「三層痰」が特徴的に見られます。また、壊死した組織や細菌塊などが固まって形成される「ディットリッヒ栓子」も肺化膿症に特異的な所見として知られています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。肺化膿症では、喀痰が上層(泡沫状)、中層(粘液膿性)、下層(膿性壊死物質)の三層に分離することが特徴的な所見です。これは、膿汁が貯留し、時間の経過とともに分離するために生じます。
- 2. 好酸球増多は、主に気管支喘息やアレルギー性疾患、寄生虫感染症などで見られる所見であり、肺化膿症では一般的ではありません。肺化膿症では、主に好中球が増多します。正しくは:肺化膿症では好中球が増多します。選びやすい理由:炎症反応の一種と捉え、誤って選んでしまう可能性があります。混同注意:他の炎症性疾患での喀痰所見と混同する可能性があります。
- 3. 正解。ディットリッヒ栓子は、肺化膿症や気管支拡張症などで見られる、壊死した肺組織、細菌、脂肪酸結晶などが固まって形成される黄白色の塊です。喀痰中に排出されます。
- 4. クルシュマンらせん体は、気管支喘息や慢性気管支炎などの気道狭窄を伴う疾患で、気管支内の粘液がらせん状に固まって形成されるものです。肺化膿症では通常見られません。正しくは:クルシュマンらせん体は気管支喘息や慢性気管支炎で見られます。選びやすい理由:呼吸器疾患全般の喀痰所見の一つとして知られているため、関連付けて選んでしまう可能性があります。混同注意:気管支喘息やアレルギー性気管支肺アスペルギルス症などで見られる他の所見と混同する可能性があります。
- 5. シャルコー・ライデン結晶は、好酸球の顆粒から放出されるリゾホスホリパーゼの結晶で、主に気管支喘息やアレルギー性疾患、寄生虫感染症など、好酸球が関与する疾患で観察されます。肺化膿症では通常見られません。正しくは:シャルコー・ライデン結晶は、気管支喘息やアレルギー性疾患で見られます。選びやすい理由:好酸球増多と同様に、アレルギーや寄生虫感染症を伴う呼吸器疾患でよく見られる所見であるため、混同しやすいです。混同注意:気管支喘息やアレルギー性鼻炎などで見られる他の所見と混同する可能性があります。
国試ポイント
喀痰検査で得られる特徴的な所見と、それらが関連する疾患との組み合わせを理解しているか問う問題です。特に、炎症性疾患やアレルギー性疾患で出現する所見の鑑別が重要となります。
混同注意
好酸球関連の所見(好酸球増多、シャルコー・ライデン結晶)や気道狭窄に関連する所見(クルシュマンらせん体)は、他の呼吸器疾患(喘息など)で認められるため、混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
喀痰所見が疾患にどのように結びつくか、特に炎症のタイプ(好中球性か好酸球性か)と、それによって形成される構造物を区別できるかを確認します。
関連知識
三層痰:上層(泡沫状)、中層(粘液膿性)、下層(膿性壊死物質)。ディットリッヒ栓子:壊死組織、細菌、脂肪酸結晶の塊。クルシュマンらせん体:気管支喘息、慢性気管支炎。シャルコー・ライデン結晶:気管支喘息、アレルギー性疾患、寄生虫症。