健常人の末梢血リンパ球で最も数が多いのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
末梢血リンパ球の約70~80%はTリンパ球であり、Tリンパ球はCD3抗原を発現しています。したがって、CD3陽性細胞が最も多く存在します。Tリンパ球の主要なサブセットであるCD4陽性細胞とCD8陽性細胞はそれぞれ全体の約2/3と1/3を占め、Bリンパ球(CD19陽性細胞)は約10~20%、NK細胞(CD56陽性細胞)は約5~15%です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。CD3はTリンパ球全体を識別するマーカーです。末梢血リンパ球の約70~80%はTリンパ球であり、これが最も大きな割合を占めます。
- 2. CD4陽性細胞(ヘルパーT細胞)はTリンパ球の一部であり、全リンパ球中ではCD3陽性細胞全体の数より少なくなります。Tリンパ球の約2/3を占めます。正しくは:CD4陽性細胞はTリンパ球の中で多数派ですが、全リンパ球で見るとCD3陽性細胞(全Tリンパ球)が最も多いです。選びやすい理由:Tリンパ球の主要なサブセットであるため、数が多いと誤解しやすいかもしれません。しかし、CD3陽性細胞はCD4とCD8の両方を含む上位概念です。混同注意:CD3陽性細胞と混同しやすいです。CD4陽性細胞はCD3陽性細胞の一部である点を理解しておく必要があります。
- 3. CD8陽性細胞(細胞傷害性T細胞)もTリンパ球の一部であり、全リンパ球中ではCD3陽性細胞全体の数より少なくなります。Tリンパ球の約1/3を占めます。正しくは:CD8陽性細胞はTリンパ球のサブセットであり、全リンパ球で見るとCD3陽性細胞(全Tリンパ球)が最も多いです。選びやすい理由:CD4陽性細胞と同様にTリンパ球の主要なサブセットであるため、数が多いと誤解しやすいかもしれません。CD3陽性細胞はCD4とCD8の両方を含む上位概念です。混同注意:CD3陽性細胞と混同しやすいです。CD8陽性細胞はCD3陽性細胞の一部である点を理解しておく必要があります。
- 4. CD19はBリンパ球のマーカーです。Bリンパ球は末梢血リンパ球の約10~20%を占め、Tリンパ球(CD3陽性細胞)より少ないです。正しくは:CD19陽性細胞(Bリンパ球)はTリンパ球よりも数が少ないです。選びやすい理由:リンパ球の主要なサブセットであるため、割合が高いと錯覚する可能性があります。混同注意:Tリンパ球のマーカーと混同しやすいです。また、抗体産生という重要な機能を持つため、数が多いと思われがちです。
- 5. CD56はNK細胞(ナチュラルキラー細胞)のマーカーです。NK細胞は末梢血リンパ球の約5~15%を占め、Tリンパ球やBリンパ球よりも少ないです。正しくは:CD56陽性細胞(NK細胞)はTリンパ球やBリンパ球よりも数が少ないです。選びやすい理由:NK細胞の役割の重要性から、数が多いと誤解する可能性があります。混同注意:Tリンパ球やBリンパ球のマーカーと混同しやすいです。リンパ球のサブセットとしての割合を正確に覚えていないと誤答しがちです。
国試ポイント
健常人の末梢血リンパ球の主要なサブセットの割合と、それぞれの代表的な表面マーカーを正確に理解しているかを問う問題です。特に、CD3が全Tリンパ球のマーカーであり、CD4とCD8はそのサブセットであることを認識しているかがポイントになります。
混同注意
CD3と、そのサブセットであるCD4、CD8の区別。Tリンパ球、Bリンパ球、NK細胞それぞれの末梢血リンパ球全体に占める割合。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、各リンパ球サブセットの代表的なマーカーと、健常人における末梢血中の一般的な存在比率を思い出しましょう。特に「全Tリンパ球」「ヘルパーT細胞」「細胞傷害性T細胞」といった上位概念と下位概念の関係性を正確に把握しているかを確認しましょう。
関連知識
Tリンパ球、Bリンパ球、NK細胞のそれぞれの機能、主要な表面マーカー、Tリンパ球のCD4/CD8比率。