滅菌装置で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
プラズマ滅菌は低温滅菌法であり、熱に弱い医療機器、特にカテーテルや内視鏡などの複雑な形状を持つものの滅菌に適しています。過酸化水素をプラズマ化し、生成されるフリーラジカルが微生物を不活化させます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。プラズマ滅菌は低温滅菌法であり、熱に弱い医療機器(カテーテル、内視鏡など)の滅菌に適しています。過酸化水素ガスがプラズマ化されることでフリーラジカルが発生し、微生物の不活化を引き起こします。
- 2. 乾熱滅菌の標準的な滅菌条件は、160℃で30分〜1時間、または180℃で5分〜30分程度が一般的です。140℃では通常、より長い時間(例えば3時間以上)が必要とされることがありますが、一般的な基準値とは少し異なります。正しくは:乾熱滅菌の標準的な滅菌条件は、160℃で30分〜1時間、または180℃で5分〜30分程度である。選びやすい理由:温度と時間の組み合わせで、何となく適切な範囲に見えるため選びやすいかもしれません。混同注意:高圧蒸気滅菌や他の滅菌法との温度・時間条件を混同しやすいです。
- 3. 酸化エチレンガス(EOG)滅菌は低温滅菌法に分類されます。EOGは熱に弱い医療機器の滅菌に用いられ、比較的低温(30〜60℃)で滅菌が行われます。正しくは:酸化エチレンガス(EOG)滅菌装置は低温滅菌法に分類される。選びやすい理由:「ガス」を用いるため、その作用機序を高温と誤解する可能性があります。混同注意:高圧蒸気滅菌や乾熱滅菌などの高温滅菌法と混同しやすいです。
- 4. 熱を用いる滅菌では、湿熱(高圧蒸気滅菌)の方が乾熱よりも滅菌効率がはるかに高いです。湿熱は微生物のタンパク質を変性・凝固させる作用が強く、低い温度・短い時間で滅菌が可能です。乾熱は熱伝導率が低いため、滅菌に高温・長時間を要します。正しくは:熱を用いる滅菌では、湿熱の方が乾熱よりも滅菌効果が高い。選びやすい理由:「乾いた熱」という言葉から、より強力なイメージを持つ人がいるかもしれません。混同注意:湿熱と乾熱の熱伝導率やタン菌質変性作用の違いを混同しやすいです。
- 5. 高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)の標準的な滅菌条件は、121℃で15〜20分間、または132℃で4〜5分間が一般的です。これは約2気圧(ゲージ圧1.0〜1.2kg/cm²)に相当します。1.5気圧という圧力だけでは温度が特定しにくく、一般的な条件としては不正確です。正しくは:高圧蒸気滅菌装置(オートクレーブ)の標準的な滅菌条件は、121℃で15〜20分間、または132℃で4〜5分間である(これらは約2気圧に相当する)。選びやすい理由:圧力と時間の組み合わせは、オートクレーブの条件の一部を指しているため、正しいと判断してしまう可能性があります。混同注意:他の滅菌法や、高圧蒸気滅菌の正確な温度・圧力・時間の関係を混同しやすいです。
国試ポイント
滅菌法の種類(高温滅菌と低温滅菌)、それぞれの滅菌対象、標準的な滅菌条件(温度・時間・圧力)、および作用機序について、基本的な知識が問われています。特に、熱に弱い医療機器に適した滅菌法と、それぞれの滅菌法の主要な特徴を正確に理解しているかが重要です。
混同注意
各滅菌法の温度と時間の条件、湿熱と乾熱の滅菌効率の違い、高温滅菌と低温滅菌の分類を混同しやすいです。また、EOG滅菌が低温滅菌である点も誤解されやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、各滅菌法の具体的な適用対象、滅菌保証の指標(BI, CIなど)、滅菌プロセスの妥当性評価について問われる可能性があります。
関連知識
各滅菌法の原理(例:高圧蒸気滅菌はタンパク質変性、乾熱滅菌は酸化作用)、滅菌保証レベル(SAL)、滅菌インジケーターの種類と使用法、感染制御における滅菌の位置づけ。