三次予防はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
三次予防は、すでに発症した疾患の進行を抑制し、合併症を予防し、機能回復を促し、社会復帰を支援することを目的とします。選択肢1の職業訓練は、疾病や障害によって社会的に困難になった人々の再適応を支援する活動であり、三次予防の典型的な例です。その他の選択肢は、疾病の発生を未然に防ぐ一次予防(予防接種、保健指導の一部)や、疾病を早期に発見し早期治療につなげる二次予防(人間ドック、新生児マススクリーニング、保健指導の一部)に該当します。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。三次予防は、疾患が発症した後に、その進行を遅らせたり、後遺症を軽減したり、社会復帰を支援したりすることを目的とします。職業訓練は、疾病や障害によって職業を失った、または就労が困難になった人々に対して、新たなスキルを習得させ、社会経済的な再適応を促すための重要な手段であり、三次予防の典型例です。
- 2. 保健指導は、疾病の発生を未然に防ぐこと(一次予防)や、疾病の早期発見・早期治療を通じて重症化を防ぐこと(二次予防)を目的とします。特に生活習慣病に関する保健指導は、疾病発生前の段階での介入が主であるため、一次予防に分類されます。正しくは:これは一次予防(または二次予防)に該当します。選びやすい理由:健康増進や病気予防に関する活動と捉え、広義で予防と認識してしまうかもしれませんが、疾病発症前の段階での介入が主です。混同注意:一次予防(健康増進、特異的予防)や二次予防(早期発見・早期治療)との区別。
- 3. 予防接種は、特定の感染症の発症そのものを防ぐことを目的としており、これは疾病が起こる前の段階での特異的な予防策であるため、一次予防に分類されます。正しくは:これは一次予防に該当します。選びやすい理由:「予防」という言葉から、予防全般を指すと誤解する可能性があります。混同注意:一次予防の中でも、特に「特異的予防」として分類されることとの区別。
- 4. 人間ドックは、自覚症状のない段階で潜在的な疾病や異常を早期に発見し、早期治療につなげることを目的としています。これは疾病の重症化を防ぐための早期発見・早期介入であるため、二次予防に分類されます。正しくは:これは二次予防に該当します。選びやすい理由:健康維持のための広範な活動と捉え、一次予防や三次予防と混同する可能性があります。混同注意:一次予防(疾病発生前)や三次予防(疾病発症後のリハビリ・社会復帰)との区別。
- 5. 新生児マススクリーニングは、出生直後の赤ちゃんに発症する可能性のある先天性疾患を早期に発見し、治療を開始することで、重篤な障害の発現を防ぐことを目的としています。これは疾病の早期発見・早期治療を通じて重症化を防ぐためのものであるため、二次予防に分類されます。正しくは:これは二次予防に該当します。選びやすい理由:「予防」という言葉や、将来の障害を「防ぐ」という点で、一次予防や三次予防と混同しやすいかもしれません。混同注意:一次予防(疾病そのものの発生予防)や三次予防(疾病発症後のリハビリ・社会復帰)との区別。特に早期発見・早期治療が目的である点。
国試ポイント
本問題は、疾病予防の概念(一次予防、二次予防、三次予防)を正確に理解し、具体的な事例がどの予防段階に属するかを識別できるかを問うものです。特に、予防という言葉が使われている活動でも、その介入の時期と目的によって分類が異なる点を理解しているかが重要です。
混同注意
一次予防(疾病発生前の健康増進・特異的予防)、二次予防(疾病の早期発見・早期治療)、三次予防(疾病発症後の機能維持・回復・社会復帰)のそれぞれの具体的な活動が混同されやすい。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出題された場合は、各活動が「疾病が発生する前か、発生後か」「目的が疾病そのものの予防か、早期発見か、機能回復・社会復帰か」という視点で判断する。
関連知識
一次予防の例:禁煙指導、食生活改善、運動習慣の奨励、特定感染症へのワクチン接種、労働環境改善。二次予防の例:健康診断、がん検診、特定健診・特定保健指導、高血圧や糖尿病の早期治療。三次予防の例:リハビリテーション、慢性疾患の合併症管理、終末期医療、訪問看護、生活指導、自助グループ活動。