免疫応答で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
二次免疫応答では、記憶細胞が迅速に活性化されるため、一次免疫応答よりも早期に、かつ多量の抗体(特にIgG)が産生される。これはワクチン接種の原理にもなっている。
選択肢ごとの解説
- 1. 一次免疫応答では、IgM抗体はIgG抗体よりも早く、最初に産生される抗体である。正しくは:一次免疫応答では、IgM抗体はIgG抗体よりも早く、最初に血中に出現する。選びやすい理由:抗体の種類が多く、どちらが先か混同しやすい。混同注意:IgMが早期反応、IgGが長期記憶と関連するが、その出現順序を誤解している可能性がある。
- 2. 二次免疫応答においても、IgM抗体は産生される。ただし、一次応答と比較してIgGの産生が圧倒的に優位になるため、相対的に少なく見える。正しくは:二次免疫応答においても、IgM抗体は産生される。選びやすい理由:二次応答の主役がIgGであるため、IgMが完全に消失すると誤解しやすい。混同注意:二次応答でのIgGの優位性と、IgMの完全な欠如を混同している。
- 3. 記憶B細胞は、一次免疫応答で既に誘導されており、二次免疫応答時にはこれらの細胞が活性化されることで、迅速かつ強力な反応が引き起こされる。正しくは:記憶B細胞は、一次免疫応答で既に誘導されており、二次免疫応答時にはこれらの細胞が活性化される。選びやすい理由:「記憶」という言葉から、二次応答で初めて記憶細胞ができると誤解しやすい。混同注意:記憶細胞の「生成」と「活性化」を混同している。記憶細胞の生成は一次応答で行われる。
- 4. 二次免疫応答は、初回と同じ抗原、またはそれに類似した抗原が再び体内に侵入したときに引き起こされる。初回と異なる抗原では、新たな一次免疫応答が始まる。正しくは:二次免疫応答は、初回と同じ抗原、またはそれに類似した抗原が再び体内に侵入したときに引き起こされる。選びやすい理由:「二次」という言葉から、単純に2回目の反応であれば何でも二次応答だと捉えがち。混同注意:特異的免疫記憶の概念を理解しておらず、抗原特異性を無視している。
- 5. 正解。二次免疫応答は、記憶細胞の存在により、一次免疫応答と比較して抗体産生までの時間が短く、産生される抗体の量も多く、さらに抗体親和性も高いという特徴がある。選びやすい理由:これは免疫学の基本中の基本であり、選択肢の中で最も明確な事実であるため、誤って選ぶことは少ない。
国試ポイント
免疫応答の一次と二次の違い、特に抗体産生の量、速度、種類(IgMとIgGの出現順序と優位性)、記憶細胞の役割について理解しているかを問う問題。
混同注意
一次と二次の免疫応答におけるIgMとIgGの出現順序、産生量、記憶細胞の役割(生成 vs 活性化)に関する知識。
次に同じ論点が出たら
この論点が出た場合、IgGが優位となる時期、抗体価の立ち上がり速度、記憶細胞の存在意義が問われる可能性が高い。また、一次と二次の応答曲線を描いて、それぞれの特徴を比較させる問題も考えられる。
関連知識
免疫学的記憶、ワクチン、液性免疫、細胞性免疫、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)、B細胞、T細胞、抗体の構造と機能。