補体で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
C1複合体(C1q, C1r, C1s)の形成にはカルシウムイオンが必須である。カルシウムイオンはC1rとC1sが結合して安定な複合体を形成するために重要であり、古典経路の活性化において不可欠な要素である。
選択肢ごとの解説
- 1. 補体成分の中で血中濃度が最も高いのはC3である。正しくは:補体成分の中で血中濃度が最も高いのはC3である。選びやすい理由:主要な補体成分の一つであるため、高濃度であると誤解しやすい。混同注意:他の主要補体成分(C3、C1など)の濃度と混同しやすい。
- 2. レクチン経路は自然免疫の一環であり、抗体などの獲得免疫を介さずに病原体を認識し、補体を活性化する。正しくは:レクチン経路は自然免疫系に関わる。選びやすい理由:補体全体が免疫に関わるため、獲得免疫の一部と誤解しやすい。混同注意:自然免疫と獲得免疫の区別、および各補体経路がどちらに属するかという知識と混同しやすい。
- 3. アナフィラトキシンとして作用するのはC3a、C4a、C5aである。C3bは主にオプソニンとして機能し、貪食細胞による食作用を促進する。正しくは:C3a、C4a、C5aがアナフィラトキシンとして作用する。選びやすい理由:C3bが補体活性化の重要な分解産物であるため、何らかの生理活性を持つと予測しやすい。また、aとbの区別が曖昧になりやすい。混同注意:C3aとC3bの役割(アナフィラトキシンとオプソニン)を混同しやすい。
- 4. B因子は主に副経路の活性化に必須な成分であり、古典経路には直接関与しない。正しくは:B因子は主に副経路で中心的な役割を果たす。選びやすい理由:補体活性化の共通経路や、各経路間の相互作用があるため、複数の経路に関与すると誤解しやすい。混同注意:副経路の主要因子であるB因子と、古典経路やレクチン経路の主要因子(C1、C4、C2など)との役割を混同しやすい。
- 5. 正解。C1複合体(C1q, C1r, C1s)は、C1qがIgMやIgG抗体と結合し、C1rとC1sが結合する際にカルシウムイオン(Ca2+)を必要とする。Ca2+はC1rとC1sの間に存在し、複合体の安定化に重要である。選びやすい理由:イオンが免疫反応に関わるという知識が希薄だと、見過ごしやすい。混同注意:特定のイオンが補体活性化のどのステップで必要とされるかという詳細な知識と混同しやすい。
国試ポイント
補体に関する基本的な知識、特に各補体成分の役割、経路の違い、および活性化に必要な因子(イオンなど)について問われている。各補体経路の分類、主要な補体成分の生理活性、および補体活性化のメカニズムに関する正確な理解が求められる。
混同注意
各補体成分の血中濃度、各補体経路の分類(自然免疫/獲得免疫)、C3aとC3bの生理活性、および各経路に必要な特定のイオンや因子。
次に同じ論点が出たら
補体活性化の各経路の開始因子、共通経路、終末経路、およびそれぞれの経路で働く主要な補体因子と、それらが関与する具体的な免疫応答(例:細菌溶解、貪食促進、炎症誘発)を正確に理解しているか。
関連知識
補体活性化の古典経路、副経路、レクチン経路の概要とその開始因子。アナフィラトキシン、オプソニン、膜侵襲複合体(MAC)の機能。補体制御因子。