糖尿病精査のため来院した患者の検査結果で糖尿病型を示すのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・2番
解説
糖尿病の診断基準は、HbA1c、空腹時血糖値、随時血糖値、75gOGTT2時間後血糖値のいずれかが特定の閾値を超えることで判断されます。選択肢1のHbA1c 7.1%(基準6.5%以上)と、選択肢2の随時血糖値210mg/dL(基準200mg/dL以上)は、これらの診断基準を満たします。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。日本糖尿病学会の診断基準において、HbA1c値が6.5%以上は糖尿病型と診断されます。7.1%はこの基準を満たします。
- 2. 正解。随時血糖値が200mg/dL以上で、かつ糖尿病の典型的症状(多尿、口渇、体重減少など)がある場合、または明らかに高血糖である場合は糖尿病型と診断されます。本設問の「糖尿病精査のため来院」という背景からも、この値は糖尿病型を示唆します。
- 3. グリコアルブミンは過去約2週間における血糖コントロールの状態を反映するマーカーであり、糖尿病の「診断」基準には用いられません。あくまで血糖コントロールの「評価」指標です。正しくは:グリコアルブミンは糖尿病の診断基準には含まれず、主に血糖コントロールの短期的な指標として使用されます。選びやすい理由:血糖値に関連するマーカーであるため、診断に関わると誤解しやすい。混同注意:HbA1cが診断基準にも含まれるため、同じように診断に用いられると混同しやすい。
- 4. 75gOGTTにおける糖尿病の診断基準は、主に2時間後血糖値で評価されます。1時間後血糖値は参考値であり、単独で糖尿病型の診断基準にはなりません。正しくは:75gOGTTの1時間後血糖値は糖尿病の診断基準ではありません。診断には主に2時間後血糖値が用いられます。選びやすい理由:高い血糖値であるため、糖尿病を強く疑わせるように感じる。混同注意:75gOGTTの2時間後血糖値(診断基準:200mg/dL以上)と混同しやすい。
- 5. 75gOGTT 2時間後血糖値が140mg/dL以上200mg/dL未満の場合は「耐糖能異常(IGT)」または「境界型」と診断され、糖尿病型には該当しません。糖尿病型と診断されるのは200mg/dL以上です。正しくは:75gOGTT 2時間後血糖値が糖尿病型と診断されるのは200mg/dL以上です。180mg/dLは耐糖能異常(境界型)に分類されます。選びやすい理由:血糖値が高い値を示しているため、糖尿病と判断しやすい。混同注意:境界型(耐糖能異常)の基準値と糖尿病型の基準値(200mg/dL以上)を混同しやすい。
国試ポイント
糖尿病の診断基準に関する正確な知識、特に各検査項目の閾値と診断上の役割(診断用か、モニタリング用か)を問う問題です。HbA1cや随時血糖値、75gOGTTの各時点での血糖値の基準値を明確に理解しているかが重要となります。
混同注意
グリコアルブミンとHbA1cの役割の違い(診断とモニタリング)、75gOGTTの1時間後と2時間後血糖値の診断上の意味の違い、境界型と糖尿病型の基準値の混同が考えられます。
次に同じ論点が出たら
次回は、糖尿病の診断基準だけでなく、糖尿病の病型分類(1型、2型、その他の特定疾患、妊娠糖尿病)や、それぞれの検査値がどのような病態を反映しているかについても注意して学習しましょう。
関連知識
糖尿病の診断基準(空腹時血糖値126mg/dL以上、75gOGTT2時間後血糖値200mg/dL以上、HbA1c 6.5%以上、随時血糖値200mg/dL以上+典型的症状または明らかに高血糖)、境界型(耐糖能異常)の診断基準(空腹時血糖値110mg/dL以上126mg/dL未満、または75gOGTT2時間後血糖値140mg/dL以上200mg/dL未満)。