eGFRで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
eGFR(推算糸球体濾過量)の算出式(例えばCKD-EPI式やMDRD改良式)には、血清クレアチニン値、年齢、性別といった患者情報が重要な変数として含まれています。これは、年齢によって腎機能が自然に変化することや、筋肉量に起因するクレアチニン値の性差などを考慮し、より正確な腎機能の推算を行うためです。
選択肢ごとの解説
- 1. eGFR(推算糸球体濾過量)の算出には、血清クレアチニン値や年齢、性別などの情報を用いますが、直接採尿する必要はありません。正しくは:eGFRの算出には採尿は不要で、主に血清検査データ(クレアチニン値)と患者情報(年齢、性別)を使用します。選びやすい理由:腎機能の指標であるため、尿検査を連想しやすいですが、eGFRは血液検査を主とする推算値です。混同注意:クレアチニンクリアランスなど、尿を用いた腎機能検査と混同しやすいです。
- 2. 正解。eGFRの算出式(例えばCKD-EPIやMDRD改良式)には、年齢が重要な因子として組み込まれています。年齢とともに腎機能は自然に低下するため、これを補正するために年齢情報が用いられます。
- 3. eGFRの算出式には性別が因子として含まれており、一般的に男性の方が女性よりもクレアチニン値が高い傾向があるため、基準範囲にも性差があります。正しくは:eGFRの基準範囲には性差があります。選びやすい理由:多くの生化学検査項目で性差があるため、性差がないと誤認する可能性は低いですが、確実に理解しているか確認が必要です。混同注意:性差がない項目と混同することはありませんが、計算式に性別が含まれる理由を理解していないと間違える可能性があります。
- 4. eGFRは糸球体の濾過能力を推算する指標であり、尿細管機能の直接的な評価には適していません。正しくは:eGFRは糸球体機能を評価する指標です。選びやすい理由:腎臓全体の機能を示すため、尿細管機能も評価できると誤解しやすいですが、eGFRは「糸球体」に特化した指標です。混同注意:糸球体機能と尿細管機能の区別、あるいは他の尿細管機能検査(例えば尿細管再吸収能検査など)と混同しやすいです。
- 5. eGFRの算出に用いられる血清クレアチニン値は食事の影響をほとんど受けないため、絶食の必要はありません。正しくは:eGFRの算出に用いる血清クレアチニン値の測定では、原則として絶食は不要です。選びやすい理由:多くの血液検査項目で絶食が求められるため、条件反射的に絶食が必要だと考えてしまいがちです。混同注意:血糖値や脂質検査など、絶食が必要な他の血液検査と混同しやすいです。
国試ポイント
eGFRの基本的な特性、特に計算に必要な因子(年齢、性別、クレアチニン値)と、それが評価する腎臓の部位(糸球体)について問われます。他の腎機能検査や一般的な血液検査の条件と混同させる引っかけが多いです。
混同注意
採尿を必要とする検査(例: クレアチニンクリアランス)、尿細管機能を評価する検査、絶食を必要とする検査(例: 血糖値、脂質)
次に同じ論点が出たら
次にeGFRに関する問題が出たら、以下の点を確認しましょう。 1. eGFRが評価する腎臓の部位は糸球体か、尿細管か。 2. eGFRの算出に必要な因子は何か(年齢、性別、人種、体重、クレアチニン値など)。 3. 採血のみで算出可能か、尿も必要か。 4. 基準値に性差や年齢差があるか。 5. 検査前の特別な指示(絶食など)は必要か。
関連知識
eGFRの主な算出式(CKD-EPI式、MDRD改良式)、腎臓の構造と機能(糸球体と尿細管)、クレアチニンの発生源と腎排泄、慢性腎臓病(CKD)の病期分類におけるeGFRの役割。