平成29年(2017年)の日本の人口について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
年齢調整死亡率は、基準となる年齢構成を用いて、年齢構成の異なる集団間で死亡率を比較できるようにした指標です。日本の統計データでは、男性の方が女性よりも年齢調整死亡率が高い傾向が続いており、これは男性の方が生活習慣病や事故のリスクが高いことなどが背景にあります。したがって、女性の年齢調整死亡率は男性よりも低いという選択肢が正しいです。
選択肢ごとの解説
- 1. 2017年の年間出生数は94万6065人であり、100万人を下回っているため、この選択肢は誤りです。正しくは:出生数は100万人を下回っている。選びやすい理由:過去には100万人を超えていた時期があるため、近年の具体的な数値が曖昧だと迷う可能性がある。混同注意:出生数の絶対値を覚えているかどうかで判断が分かれる。
- 2. 2017年の粗死亡率は10.8で、2016年の10.5より上昇しており、減少はしていません。日本の高齢化に伴い、粗死亡率は近年上昇傾向にあります。正しくは:粗死亡率は前年より上昇している。選びやすい理由:医療の進歩により死亡率が全体的に低下しているという一般的な認識から、粗死亡率も低下していると誤解する可能性がある。混同注意:粗死亡率は高齢化の影響を強く受けるため、医療技術の進歩による寿命延長とは異なる動向を示す場合がある点。
- 3. 総再生産率は女子が出生時にその時の年齢別出生率で一生の間に生む平均子ども数であり、純再生産率はこれに年齢別死亡率を加味したものです。つまり、総再生産率は純再生産率よりも常に大きくなるか、同等(死亡率が0の場合)であるため、小さくなることはありません。正しくは:総再生産率は純再生産率より大きい。選びやすい理由:「純」という言葉から、より洗練された、あるいは現実的な数値であり、それが相対的に大きいと誤解する可能性がある。混同注意:総再生産率と純再生産率の定義とその関係性を正確に理解していない場合、誤った判断をしてしまう。
- 4. 2017年の合計特殊出生率は1.43であり、1.3を下回っていません。正しくは:合計特殊出生率は1.3を上回っている。選びやすい理由:日本の少子化が進んでいるという一般的な認識から、より低い数値であると誤解する可能性がある。混同注意:合計特殊出生率の具体的な数値を正確に記憶しているかどうかが問われる。
- 5. 正解。年齢調整死亡率は、年齢構成の異なる集団間で死亡率を比較するために年齢構成の影響を取り除いた指標です。一般的に、男性は女性よりも喫煙率や飲酒率が高い傾向にあり、特定の生活習慣病や事故による死亡リスクが高いため、年齢調整死亡率は男性の方が女性よりも高くなります。したがって、女性の方が低いという記述は正しいです。正しくは:年齢調整死亡率は男性より女性の方が低い。選びやすい理由:性別による死亡率の違いを一般的な知識として知っていても、年齢調整という言葉が入ることで混乱する可能性がある。混同注意:年齢調整死亡率という指標の正確な意味と、男女間の健康格差に関する知識が問われる。
国試ポイント
日本の人口動態統計に関する基本的な知識、特に少子高齢化社会における各種指標(出生数、死亡率、再生産率、合計特殊出生率、年齢調整死亡率)の定義と近年の傾向を正確に理解しているかが問われます。統計の具体的な数値に加え、各指標が何を意味し、どのような要因で変動するかを把握することが重要です。
混同注意
粗死亡率と年齢調整死亡率の違い、および総再生産率と純再生産率の定義と関係性について混同しやすいです。粗死亡率は年齢構成の影響を直接受けるため高齢化が進むと上昇しますが、年齢調整死亡率は年齢構成の影響を排除するため、特定の疾患リスクの増減などをより正確に反映します。また、再生産率の概念も混同しやすいため、定義をしっかり理解しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
今後、このような問題では、最新の人口動態統計に基づいた具体的な数値の知識も問われる可能性があります。また、少子高齢化が社会保障制度に与える影響など、社会的な側面と関連付けた問題も想定されます。
関連知識
日本の人口減少、高齢化の現状と将来予測。平均寿命と健康寿命。乳児死亡率、周産期死亡率。疾病構造の変化。人口ピラミッド。