国民生活基礎調査で報告されているのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・5番
解説
国民生活基礎調査は、国民の健康状態や生活実態を把握するための重要な統計調査です。その結果として「通院者率」と「有訴者率」が主要な健康指標として報告されます。通院者率は現在医療機関に通院している者の割合を、有訴者率は病気やけがで何らかの自覚症状があると答えた者の割合を示します。これに対し、受診率は一般的な医療利用の頻度を示す言葉ですが国民生活基礎調査の直接の報告項目ではありません。受療率は患者調査で報告され、有所見率は健康診断の結果に基づきます。
選択肢ごとの解説
- 1. 受診率は国民生活基礎調査では報告されていません。厚生労働省の別の調査(例: 患者調査など)で間接的に関連するデータが得られる可能性はありますが、直接的に国民生活基礎調査の主要な報告項目ではありません。正しくは:国民生活基礎調査では受診率ではなく、疾病や負傷の状況、医療機関への受診行動に関する項目が調査されますが、「受診率」という独立した指標は主な報告対象外です。選びやすい理由:医療機関への受診行動に関心がある場合、国民生活基礎調査がそのような情報を包括していると誤解しやすいため。混同注意:受療率や通院者率といった、医療サービス利用に関する他の指標と混同しやすい。
- 2. 受療率は国民生活基礎調査ではなく、主に「患者調査」で報告される指標です。これは、特定の期間に医療機関を受療した者の割合を示します。正しくは:受療率は、医療施設静態調査・患者調査などの結果から算出される主要な医療統計指標の一つです。選びやすい理由:医療の利用状況を示す指標であり、国民生活基礎調査も健康状態や医療利用に関わるため、関連性が高いと感じやすい。混同注意:通院者率(国民生活基礎調査)と受療率(患者調査)は似ていますが異なる指標です。受療率はより広範な医療利用を示します。
- 3. 正解。国民生活基礎調査は、世帯の状況、所得、健康状態、介護、年金など国民生活の基礎的な事項を調査しており、その中で通院者率(病気やけがで現在も通院している者の割合)も重要な健康指標として報告されています。
- 4. 有所見率は、健康診断など特定の検査で何らかの異常が認められた者の割合を示す指標で、国民生活基礎調査では直接報告されません。これは主に健康診断の結果や特定健診・特定保健指導のデータから算出されます。正しくは:有所見率は、健康診断やスクリーニング検査の結果に基づいて算出される指標です。選びやすい理由:健康状態に関する指標であるため、国民生活基礎調査で扱われると誤解しやすい。混同注意:有訴者率(自覚症状の訴えがある者の割合)とは異なり、こちらは客観的な検査結果に基づいています。
- 5. 正解。国民生活基礎調査では、調査対象者が自覚症状の有無について回答し、その結果に基づいて有訴者率(病気やけがなどで自覚症状のある者の割合)が報告されます。これは国民の健康状態を示す重要な指標です。
国試ポイント
国民生活基礎調査の目的と、その調査によって得られる主要な健康指標について正確に理解しているかを問う問題です。他の主要な医療統計調査(例: 患者調査、医療施設調査、医師・歯科医師・薬剤師調査など)との違いを明確に区別できるかどうかがポイントとなります。特に、似たような名前の統計指標がどの調査で報告されているかを把握しておく必要があります。
混同注意
受診率、受療率、通院者率、有訴者率、有所見率といった、医療の利用状況や健康状態を示す様々な指標が混同されやすいです。それぞれの定義と、どの統計調査で報告されているかを明確に区別することが重要です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、国民生活基礎調査以外の主要な医療統計調査(患者調査、医療施設調査、医師・歯科医師・薬剤師調査など)が何を目的とし、どのような指標を報告しているかを問う問題が想定されます。また、高齢化社会における国民生活基礎調査の重要性や、特定の指標の年次推移に関する理解も問われる可能性があります。
関連知識
国民生活基礎調査は厚生労働省が実施する基幹統計調査であり、健康、医療、介護、年金、所得、世帯構成など多岐にわたる国民生活の基礎的データを定期的に提供します。その報告書には、高齢化の進展に伴う要介護者の状況や、所得格差に関するデータなども含まれます。