巨核球で誤っているのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
巨核球は造血細胞の中で最も大きいが、その平均直径は約50~100μm程度である。200μmは通常よりもかなり大きく、平均値としては不適切である。
選択肢ごとの解説
- 1. この記述は正しい。巨核球は核内倍加によってDNA量が増加し、多倍体となることで巨大化し、多数の血小板を効率的に産生する準備を整える。正しくは:正しい記述なので修正は不要。選びやすい理由:巨核球の基本的な性質なので、この記述が誤りであると考えることは少ない。混同注意:通常の体細胞が二倍体であることと混同すると、多倍体が異常に感じるかもしれないが、巨核球においては正常な特徴である。
- 2. 正解。この記述は誤りである。巨核球は血液細胞の中で最も大きい細胞だが、その平均直径は約50〜100μm程度であり、200μmは一般的な上限を超える値である。200μmという大きさは、まれに存在する巨大な巨核球の値であり、平均ではない。正しくは:巨核球の平均直径は約50〜100μmである。選びやすい理由:巨核球が非常に大きな細胞であるという知識から、200μmという数字が妥当に感じられる可能性がある。混同注意:巨核球が血液細胞で最も大きいという事実は正しいが、具体的なサイズの上限や平均値に関する知識が曖昧だと間違えやすい。
- 3. この記述は正しい。トロンボポエチンは、骨髄の巨核球系前駆細胞に作用し、巨核球への分化、成熟、および血小板産生を強力に促進する主要なサイトカインである。正しくは:正しい記述なので修正は不要。選びやすい理由:トロンボポエチンが血小板産生を促すホルモンであるという基本的な知識があれば、この選択肢を誤りと判断することはない。混同注意:他の造血因子(エリスロポエチン、G-CSFなど)の作用機序と混同する可能性は低いが、その機能の重要性を軽視すると誤答につながる。
- 4. この記述は正しい。成熟した1つの巨核球は、細胞質の一部をちぎり出す形で、約2,000~4,000個、多いものでは10,000個以上の血小板を産生するとされている。正しくは:正しい記述なので修正は不要。選びやすい理由:具体的な数字が出ると疑いたくなるかもしれないが、これは一般的な数値として正しい。混同注意:血小板の数が非常に多いため、巨核球1個からこれほどの数が作られるという事実に驚き、誤りだと勘違いするかもしれない。
- 5. この記述は正しい。GPⅡb/Ⅲa(インテグリンαⅡbβ3)は、血小板の活性化時にフィブリノゲンと結合する受容体であり、血小板だけでなく、その前駆細胞である巨核球の表面にも発現している。正しくは:正しい記述なので修正は不要。選びやすい理由:GPⅡb/Ⅲaが血小板の機能に不可欠な分子であるため、巨核球にも発現しているという知識がなければ、誤りと判断してしまう可能性がある。混同注意:GPⅡb/Ⅲaが血小板凝集の最終共通経路に関わることから、血小板特有のマーカーと誤解し、巨核球での発現を見落とすことがある。
国試ポイント
巨核球の形態的特徴(サイズ)、機能(血小板産生数、トロンボポエチンの作用)、および表面マーカーに関する基本的な知識が問われている。特に、具体的な数値(サイズや産生数)が正確に理解されているかがポイントとなる。
混同注意
巨核球が非常に大きな細胞であるという一般的な認識と、具体的な平均サイズの数値が混同されやすい。また、他の血球系細胞のサイズとの比較で、巨核球が際立って大きいことは知られていても、その絶対値まで正確に把握している学生は少ない可能性がある。
次に同じ論点が出たら
次に類似の問題が出た場合、巨核球の形態(大きさ、核内倍加)、血小板産生メカニズム、関連するサイトカイン(トロンボポエチン)、および主要な表面マーカー(GPⅡb/Ⅲa)について、具体的な数値や分子の役割を正確に把握しているかを確認する。特に、平均的なサイズを示す数値の妥当性が問われることが多い。
関連知識
巨核球の分化・成熟過程、トロンボポエチンの産生と作用機序、血小板の構造と機能(特に表面受容体)、血小板減少症や血小板増加症の病態生理など。