ウイルスとマイコプラズマに共通する特徴はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
マイコプラズマは細胞壁を持たない細菌であり、細胞膜が最外層です。ウイルスはそもそも細胞構造を持たないため、細胞壁は存在しません。したがって、「細胞壁が存在しない」という点が両者に共通する特徴です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。マイコプラズマは細胞壁を持たない原核生物であり、ウイルスは細胞構造自体を持たないため、細胞壁は存在しません。この点が両者の共通特徴です。
- 2. 二分裂で増殖するのはマイコプラズマ(細菌の一種)ですが、ウイルスは宿主細胞内で複製・増殖します。二分裂はしません。正しくは:マイコプラズマは二分裂で増殖するが、ウイルスは宿主細胞内で複製・増殖する。選びやすい理由:マイコプラズマが細菌に分類されるため、二分裂増殖を連想しやすい。しかしウイルスには当てはまらない。混同注意:細菌の増殖様式とウイルスの増殖様式
- 3. マイコプラズマは細胞壁を持たないため、細胞壁合成を阻害する種類の抗生物質(ペニシリンなど)は効きませんが、タンパク質合成阻害剤や核酸合成阻害剤などの一部の抗生物質には感受性があります。一方、ウイルスには抗生物質は一般的に効果がありません。正しくは:ウイルスには抗生物質は効果がないが、マイコプラズマは一部の抗生物質には感受性がある。選びやすい理由:ウイルスに抗生物質が効かないことはよく知られており、マイコプラズマも「一般的な細菌とは違う」という印象から誤解しやすい。混同注意:ウイルス感染症への抗生物質の無効性と、マイコプラズマへの抗生物質の選択性
- 4. ウイルスは偏性細胞内寄生性ですが、マイコプラズマは細胞内でも増殖できるものがあるものの、細胞外でも培養増殖が可能な非偏性細胞内寄生性です。正しくは:ウイルスは偏性細胞内寄生性だが、マイコプラズマは偏性細胞内寄生性ではない(細胞外で培養可能)。選びやすい理由:マイコプラズマが小さな微生物であり、特殊な増殖様式を持つことから、ウイルスと同じように偏性細胞内寄生性だと誤解しやすい。混同注意:ウイルスの偏性細胞内寄生性とその定義、およびマイコプラズマの増殖環境
- 5. ウイルスはDNAウイルスとRNAウイルスに分類され、どちらか一方の核酸しか持ちません。しかし、マイコプラズマはDNAとRNAの両方を細胞内に持っています。正しくは:ウイルスはDNAかRNAのどちらか一方のみを保有するが、マイコプラズマはDNAとRNAの両方を保有する。選びやすい理由:ウイルスの特徴として「DNAかRNAの一方」が強く印象付けられているため、他の微生物にも当てはまるように感じやすい。混同注意:ウイルスの核酸の種類とマイコプラズマの核酸の種類
国試ポイント
微生物学の基本的な知識として、ウイルスとマイコプラズマの構造的・増殖的特徴、およびそれらの相違点と共通点が問われています。特に、各選択肢の内容がどちらの微生物に該当するかを正確に理解しているかが重要です。
混同注意
ウイルスと細菌(特にマイコプラズマのような非定型細菌)の基本的な特徴の違い、特に細胞構造、増殖様式、抗生物質感受性、核酸の種類。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合、各微生物の「細胞構造の有無」「細胞壁の有無」「核酸の種類(DNA/RNA両方か一方か)」「増殖様式」「抗生物質感受性」「寄生性(偏性細胞内か否か)」の項目に注目して判断する。
関連知識
ウイルス:非細胞性、偏性細胞内寄生、DNAまたはRNAのみ、抗生物質無効。マイコプラズマ:最小の原核生物、細胞壁欠損、細胞膜が最外層、細胞外培養可能(一部細胞内増殖も)、一部抗生物質有効、DNAとRNA両方を持つ。一般的な細菌:細胞壁あり、二分裂増殖、DNAとRNA両方を持つ、多くの抗生物質有効。