ビタミンで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
ビタミンCは、コラーゲン分子内のプロリン残基およびリシン残基の水酸化反応に不可欠な補酵素です。この水酸化が行われることで、コラーゲンは安定した三本鎖らせん構造を形成し、皮膚、骨、血管などの結合組織の強度を保ちます。ビタミンCが不足すると、コラーゲン合成が阻害され、壊血病の症状(出血傾向、歯肉炎、創傷治癒遅延など)が現れます。
選択肢ごとの解説
- 1. ビタミンAは主に視覚、皮膚や粘膜の健康維持、免疫機能、細胞の分化・増殖に関与します。骨形成には間接的に関わりますが、直接的な促進作用は限定的であり、むしろ過剰摂取は骨粗鬆症のリスクを高める可能性があります。正しくは:ビタミンAは視覚や皮膚・粘膜の健康維持に重要な働きをします。選びやすい理由:ビタミンDが骨形成に深く関わるため、他の脂溶性ビタミンであるビタミンAも骨に関係すると誤解されやすいかもしれません。混同注意:ビタミンDの主な機能(骨代謝)と混同しやすいです。
- 2. レチノール(ビタミンA)は脂溶性ビタミンであり、ビタミンB群(チアミン、リボフラビン、ナイアシンなど)は水溶性ビタミンで、それぞれ異なる代謝経路と機能を持っています。両者が直接結合する生理的な役割はありません。正しくは:ビタミンB群は糖質、脂質、タンパク質の代謝に補酵素として不可欠です。選びやすい理由:ビタミンB群は多くの代謝経路に関わるため、何かと結合するイメージが先行しやすいですが、レチノールとの直接的な結合はありません。混同注意:特定のビタミンが他の物質と結合して機能する例(例: ビタミンB12が内因子と結合)と混同したり、漠然とビタミン同士の関連性を想像したりするかもしれません。
- 3. 正解。ビタミンCは、コラーゲン合成に必要なプロリンとリシンの水酸化酵素の補酵素として機能します。この水酸化反応がなければ、コラーゲンは安定した三重らせん構造を形成できず、組織の脆弱化につながります(例: 壊血病)。正しくは:正しい選択肢です。
- 4. 血液凝固因子の生成(特にプロトロンビンなど)に必要なのはビタミンKです。ビタミンDの主な役割は、カルシウムとリンの吸収を促進し、骨の健康を維持することです。正しくは:ビタミンDはカルシウムとリンの吸収促進を通じて骨の健康を維持します。選びやすい理由:脂溶性ビタミン同士であり、重要な生理機能を持つため、他の脂溶性ビタミン(K)の機能と混同しやすいです。混同注意:ビタミンKの機能(血液凝固)と混同しやすいです。
- 5. アミノトランスフェラーゼ(AST、ALTなど)のホロ酵素形成(すなわち、補酵素であるリン酸ピリドキサールとの結合)に関与するのはビタミンB6(ピリドキシン)です。ビタミンKの主な機能は血液凝固因子の活性化に必要なγ-カルボキシ化反応への関与です。正しくは:ビタミンKは血液凝固因子の活性化に必要なγ-カルボキシ化反応に関与します。選びやすい理由:特定の酵素の補酵素としてビタミンが関わるという知識は正しいですが、どのビタミンがどの酵素に関わるかの詳細が曖昧だと間違えやすいです。また、ビタミンKも重要な酵素的プロセスに関わるため、混同しやすいです。混同注意:ビタミンB6(ピリドキシン)の機能(アミノ酸代謝酵素の補酵素)と混同しやすいです。
国試ポイント
各ビタミンが持つ主要な生理機能や、不足・過剰によって生じる症状について正確な知識が問われます。特に、補酵素としての役割や、特定の生体物質(コラーゲン、血液凝固因子など)との関連性を理解しているかが重要です。
混同注意
脂溶性ビタミン(A, D, E, K)と水溶性ビタミン(B群, C)の主要な役割。特に、骨代謝に関わるビタミンAとD、血液凝固に関わるビタミンK、結合組織に関わるビタミンCの機能は混同されやすいです。
次に同じ論点が出たら
ビタミンの問題が出たら、まずそれが脂溶性か水溶性かを判断し、そのグループの一般的な特徴と、それぞれのビタミンに特有の主要な機能を結びつけて考えましょう。特に、関連する代表的な疾患(壊血病、脚気、夜盲症など)と結びつけて記憶することが有効です。
関連知識
各ビタミンの化学名(例: ビタミンA-レチノール、ビタミンC-アスコルビン酸)、欠乏症の症状、主要な食物源。また、ビタミンが補酵素として関与する具体的な代謝経路や酵素についても理解しておくと良いでしょう。