分子量で分離するのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
ゲルろ過クロマトグラフィは、多孔性のゲル粒子を充填剤とし、分子がゲルの細孔を通過できるかどうかで分離します。大きな分子は細孔に入れず充填剤の間を早く溶出し、小さな分子は細孔に入り込んで通過に時間がかかるため、分子量の大きいものから順に溶出され、分子量による分離が可能となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 逆相クロマトグラフィは、非極性固定相と極性移動相を用い、試料の疎水性の違いに基づいて分離します。分子量による分離は直接の原理ではありません。正しくは:疎水性で分離する。選びやすい理由:一般的な液体クロマトグラフィの一つであり、選択肢として見慣れているため。混同注意:順相クロマトグラフィ(分離原理が逆の極性によるもの)や、ゲルろ過クロマトグラフィ(分離原理が分子量によるもの)。
- 2. 吸着クロマトグラフィは、試料成分が固定相表面に吸着する力(物理吸着)の差に基づいて分離します。分子量による分離は直接の原理ではありません。正しくは:吸着力で分離する。選びやすい理由:クロマトグラフィの基本的な分離原理の一つであるため。混同注意:分配クロマトグラフィ(分配係数の差によるもの)や、ゲルろ過クロマトグラフィ。
- 3. 分配クロマトグラフィは、試料成分が固定相と移動相の間で分配される分配係数の違いに基づいて分離します。分子量による分離は直接の原理ではありません。正しくは:分配係数の差で分離する。選びやすい理由:これもクロマトグラフィの基本的な分離原理の一つであるため。混同注意:吸着クロマトグラフィ(吸着力によるもの)や、ゲルろ過クロマトグラフィ。
- 4. 正解。ゲルろ過クロマトグラフィは、多孔性のゲル粒子を固定相とし、試料分子がゲルの細孔を透過する度合い(分子の大きさ)の違いによって分離するため、分子量による分離が可能です。選びやすい理由:設問の「分子量で分離」というキーワードと直接結びつくため、正しい選択肢として選びやすい。混同注意:他の分離原理を持つクロマトグラフィ全般。特に、分子篩効果を持つ分離方法と関連づけて理解する必要がある。
- 5. アフィニティクロマトグラフィは、生体分子が持つ特異的な親和性(抗原抗体反応、酵素基質結合など)を利用して分離します。分子量による分離は直接の原理ではありません。正しくは:特異的親和性で分離する。選びやすい理由:生体分子の分離によく用いられる手法であり、名称がよく知られているため。混同注意:ゲルろ過クロマトグラフィ(分子量分離)や、イオン交換クロマトグラフィ(電荷分離)。
国試ポイント
クロマトグラフィの種類と分離原理(特にゲルろ過クロマトグラフィの分子量分離)を覚える。
混同注意
ゲルろ過クロマトグラフィは、分子のサイズ(分子量)を基に分離する点で、他のクロマトグラフィの分離原理(極性、電荷、特異的親和性など)と区別される。
次に同じ論点が出たら
クロマトグラフィの問題が出たら、まず「何に基づいて分離するか」という分離原理を固定相・移動相・試料の関係性から判断する。
関連知識
液体クロマトグラフィの分類(順相・逆相)、分離モード(吸着、分配、イオン交換、ゲルろ過、アフィニティ)。各モードの固定相、移動相、分離原理、適用例。