エチレンオキサイドガス滅菌の特徴はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
エチレンオキサイドガス(EOG)は毒性が高く、滅菌後に滅菌物に残存すると人体に有害な影響を及ぼす可能性があるため、使用前には必ず十分なエアレーションを行い、残存ガスを除去する必要があります。
選択肢ごとの解説
- 1. エチレンオキサイドガス滅菌は、気体であるガスを滅菌剤として用いるため、主に固形物や医療器具の滅菌に適用されます。液体試料の滅菌には、ろ過滅菌や高圧蒸気滅菌が適しています。正しくは:液体試料の滅菌はEOG滅菌では困難である。選びやすい理由:ガスが浸透するので、液体も滅菌できると誤解するかもしれない。混同注意:高圧蒸気滅菌やろ過滅菌など、液体滅菌に適した他の方法と混同しやすい。
- 2. エチレンオキサイドガスは高い浸透性を持つため、紙製品や不織布、プラスチックフィルムなどのガス透過性のある包装材が広く使用されます。これにより、滅菌剤が内部まで届き、かつ滅菌後にはガスが速やかに排出されます。正しくは:紙製品の包装材は使用できる(むしろ適している)。選びやすい理由:紙は脆いイメージがあるため、ガス滅菌に適さないと誤解するかもしれない。混同注意:他の滅菌方法(例:プラズマ滅菌の一部)で包装材に制限があることと混同しやすい。
- 3. 160℃で60分間という温度と時間は、乾熱滅菌の条件に近いです。エチレンオキサイドガス滅菌は、熱に弱い医療機器を滅菌するために用いられる低温滅菌法であり、通常30~60℃程度の比較的低い温度で行われます。正しくは:通常30~60℃程度の低温で行われる。選びやすい理由:滅菌には高温が必要という一般的なイメージから、この選択肢が正しいと誤解するかもしれない。混同注意:高圧蒸気滅菌(約121℃)や乾熱滅菌(約160-180℃)の温度条件と混同しやすい。
- 4. エチレンオキサイドガス滅菌では、滅菌効果を高めるためにガスを浸透させやすくする目的で、真空状態にした後にEOGを注入し、その後圧力を高めることはありますが、その圧力値は一般的な医療機関の設定では問題文の提示とは異なります。また、蒸気滅菌のような明確な加圧条件とは異なります。正しくは:滅菌時の加圧条件は、提示された数値とは異なる。選びやすい理由:滅菌効果を高めるために加圧する工程があるため、正しいと誤解するかもしれない。混同注意:高圧蒸気滅菌の加圧条件と混同しやすい。単位が古い表記であることも注意。
- 5. 正解。エチレンオキサイドガスは人体にとって有毒な物質であり、発がん性、変異原性、催奇形性などのリスクがあるため、滅菌後は滅菌物に残存するEOGを完全に除去するために、十分なエアレーション(ガス抜き)を徹底的に行うことが不可欠です。これにより、使用時の患者や医療従事者への曝露を防ぎます。選びやすい理由:EOGの毒性を理解していれば、この選択肢が正しいと判断しやすい。混同注意:他の滅菌法ではエアレーションが不要な場合が多いため、必要性を軽視する可能性がある。
国試ポイント
エチレンオキサイドガス滅菌の最大の特徴であり、注意点である『ガス毒性とその除去の必要性』について問う問題。他の滅菌方法との違いや、基本的な滅菌条件に関する知識も複合的に問われている。
混同注意
他の滅菌方法(高圧蒸気滅菌、乾熱滅菌、プラズマ滅菌など)の特性や条件(温度、時間、包装材、安全性)と混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
次にEOG滅菌の論点が出た場合は、その毒性、滅菌後のエアレーションの重要性、熱に弱い器具への適用、及び他の滅菌法との比較(特に安全性と適応範囲)を確認する。
関連知識
EOGの毒性(発がん性、変異原性など)、代替滅菌法(プラズマ滅菌、過酸化水素ガス滅菌など)、EOG滅菌の適応(熱に弱い医療器具)、EOG滅菌の原理。