パラフィン包埋法の脱水に使用されるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
パラフィン包埋法では、組織を固定した後、組織内の水分を完全に除去するために脱水処理を行います。この際、一般的にはエタノールなどのアルコールを段階的に濃度を上げて使用し、組織の水分をアルコールに置換します。
選択肢ごとの解説
- 1. キシレンは脱水ではなく、脱パラフィンや透明化に用いられる試薬です。正しくは:キシレンは組織の透明化やパラフィンの溶解に使用されます。選びやすい理由:キシレンもパラフィン包埋プロセスの一部(透明化)で使用されるため、関連試薬として誤って選んでしまう可能性があります。混同注意:脱水剤(アルコール)と透明化剤(キシレン)の役割を混同しやすいです。
- 2. トルエンは脱水ではなく、透明化に用いられる試薬です。キシレンと同様の用途で使われますが、一般的な臨床検査ではキシレンがより多く用いられます。正しくは:トルエンは透明化の工程で使用されます。選びやすい理由:芳香族炭化水素であり、キシレンと似た役割を持つため、脱水剤として誤解される可能性があります。混同注意:脱水剤(アルコール)と透明化剤(トルエン)の役割を混同しやすいです。
- 3. 正解。パラフィン包埋法において、組織内の水分を完全に除去し、その後の透明化やパラフィン浸透を円滑にするために、段階的に濃度を高めたアルコール(エタノールなど)が脱水剤として使用されます。選びやすい理由:アルコールは身近な液体であるため、正解肢として選びやすいかもしれません。
- 4. ホルマリンは組織の固定に用いられる試薬であり、脱水とは異なる役割を持っています。組織の自己融解や腐敗を防ぎ、形態を保つ目的で使用されます。正しくは:ホルマリンは組織の固定に使用されます。選びやすい理由:ホルマリンは組織処理の最初の工程で必ず使用されるため、連想で選びやすいかもしれません。混同注意:固定剤(ホルマリン)と脱水剤(アルコール)の役割を混同しやすいです。
- 5. クロロホルムはかつて透明化剤として使用されることもありましたが、その毒性から現在はキシレンなどが主流です。脱水には用いられません。正しくは:クロロホルムは透明化剤として使用されることがありましたが、現在ではあまり一般的ではありません。選びやすい理由:有機溶媒であるため、組織処理のどこかで使われるという漠然とした知識から誤って選んでしまう可能性があります。混同注意:透明化剤(キシレン、トルエン)と脱水剤(アルコール)の役割を混同しやすいです。
国試ポイント
組織学的検査のパラフィン包埋法における各工程(固定、脱水、透明化、パラフィン浸透、包埋)で使用される主要な試薬とその役割を正確に理解しているかを問う問題です。特に、脱水、透明化、固定のそれぞれの試薬を混同しないことが重要です。
混同注意
固定剤(ホルマリン)、脱水剤(アルコール)、透明化剤(キシレン、トルエン)の役割と試薬を混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出題された場合、他の選択肢がどの工程で使われる試薬であるか(固定、透明化など)を判断できるかを確認する。
関連知識
パラフィン包埋法は、固定→水洗→脱水→透明化→パラフィン浸透→包埋という一連の流れで構成される。各工程で使用される試薬とその目的を理解することが重要。脱水には濃度上昇アルコール、透明化にはキシレンが一般的。