肉芽腫性炎はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
肉芽腫性炎症とは、マクロファージが類上皮細胞に変化し、それを中心に多核巨細胞、リンパ球などが集まって結節を形成する特殊な慢性炎症の一種です。サルコイドーシスは、その病理学的特徴として非乾酪性類上皮細胞肉芽腫の形成を伴う代表的な疾患であり、肉芽腫性炎症に分類されます。他の選択肢は、それぞれ急性炎症や化膿性炎症、リンパ球性炎症などが主体であり、肉芽腫形成は典型的ではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 急性膵炎は、膵臓の自己消化によって引き起こされる急性炎症であり、肉芽腫形成を特徴としません。主に好中球浸潤を伴う壊死性炎症です。正しくは:急性膵炎は、急性化膿性炎症または壊死性炎症の一種です。選びやすい理由:炎症という言葉が入っているため、選択肢として検討されるかもしれませんが、肉芽腫形成が特徴ではない点で誤りです。混同注意:肉芽腫性炎症と急性炎症を混同する可能性があります。
- 2. 腎盂腎炎は細菌感染による急性または慢性炎症ですが、肉芽腫形成は典型的ではありません。主に好中球浸潤を伴う化膿性炎症です。正しくは:腎盂腎炎は、急性または慢性の化膿性炎症の一種です。選びやすい理由:感染症による炎症であるため、様々な炎症形態を想起させるかもしれませんが、肉芽腫形成は稀です。混同注意:結核性腎盂腎炎など、特定の病原体による場合は肉芽腫形成が見られることもありますが、一般的な腎盂腎炎の定義からは外れます。
- 3. 気管支肺炎は、細菌やウイルスなどによる肺の急性炎症で、肺胞腔内に好中球やマクロファージの浸潤を特徴としますが、肉芽腫は形成されません。正しくは:気管支肺炎は、急性化膿性炎症の一種です。選びやすい理由:呼吸器系の炎症として一般的なため、選択肢として検討されやすいですが、肉芽腫形成を伴いません。混同注意:肉芽腫性病変を形成するサルコイドーシスや結核などの肺疾患と混同する可能性があります。
- 4. 正解。サルコイドーシスは、全身のさまざまな臓器に非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を形成することを特徴とする全身性炎症性疾患です。これは肉芽腫性炎症の典型例です。選びやすい理由:炎症性疾患であることは明確であり、肉芽腫の名称が直接的に入っていなくても、病態として肉芽腫形成が中心であることを知っていれば正答しやすいです。
- 5. 急性ウイルス性肝炎は、肝細胞の壊死と炎症細胞の浸潤を特徴としますが、肉芽腫は形成されません。主にリンパ球浸潤を伴う急性炎症です。正しくは:急性ウイルス性肝炎は、急性リンパ球性炎症または壊死性炎症の一種です。選びやすい理由:ウイルス感染による慢性化もあり得るため、様々な炎症形態を想像させるかもしれませんが、肉芽腫は形成されません。混同注意:肉芽腫性肝炎(例えば結核やサルコイドーシスによるもの)と混同する可能性があります。
国試ポイント
肉芽腫性炎症の概念と、その代表的な疾患例(特にサルコイドーシス、結核、クローン病など)を正確に理解しているかを問う問題です。様々な炎症の分類と各疾患の病理学的特徴を結びつける知識が求められます。
混同注意
他の急性炎症(急性膵炎、腎盂腎炎、気管支肺炎、急性ウイルス性肝炎など)と肉芽腫性炎症を混同しやすい。特に、炎症という言葉から連想される一般的な急性炎症のイメージと区別できるかが重要です。また、乾酪性肉芽腫と非乾酪性肉芽腫の違いなど、肉芽腫の種類についても理解しておくことが望ましいです。
次に同じ論点が出たら
次に肉芽腫性炎症について問われた場合、代表的な疾患とその肉芽腫の特徴(乾酪性/非乾酪性)に注目し、特に結核との鑑別点や、組織学的特徴(類上皮細胞、ラングハンス巨細胞など)も確認します。
関連知識
炎症の分類(急性・慢性、漿液性・線維素性・化膿性・出血性・壊死性・肉芽腫性など)、各炎症の特徴的な病態と原因、代表的な疾患。特に肉芽腫性炎症では、結核(乾酪性肉芽腫)、サルコイドーシス(非乾酪性肉芽腫)、クローン病、異物肉芽腫、梅毒などが挙げられます。