肝臓で合成されないのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
D-ダイマーは、フィブリンがプラスミンによって分解された際に生じる分解産物であり、肝臓で合成されるものではありません。一方、フィブリノゲン、プラスミノゲン、アンチトロンビン、プラスミンインヒビター(α2-プラスミンインヒビター)はいずれも肝臓で合成される血液凝固・線溶系の関連物質です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。D-ダイマーは、すでに形成されたフィブリン血栓がプラスミンによって分解される際に生じる分解産物です。そのため、肝臓で合成されるのではなく、線溶反応の過程で血液中に検出されるマーカーです。選びやすい理由:血液凝固・線溶系の関連物質であるため、他の因子と同様に肝臓で産生されると誤解しやすい。混同注意:フィブリノゲンなどの肝臓で合成される凝固因子や線溶系因子。
- 2. フィブリノゲンは、肝臓で合成される主要な血液凝固因子の一つです。トロンビンによってフィブリンに変換され、血栓形成の最終段階を担います。正しくは:D-ダイマーは肝臓で合成されず、フィブリノゲンは肝臓で合成されます。
- 3. プラスミノゲンは、肝臓で産生される線溶系の前駆体タンパク質です。活性化されるとプラスミンとなり、フィブリンを分解します。正しくは:D-ダイマーは肝臓で合成されず、プラスミノゲンは肝臓で合成されます。
- 4. アンチトロンビンは、肝臓で合成される主要な生理的抗凝固因子の一つです。トロンビンなどのセリンプロテアーゼを阻害し、血液凝固を制御します。正しくは:D-ダイマーは肝臓で合成されず、アンチトロンビンは肝臓で合成されます。
- 5. プラスミンインヒビター(α2-プラスミンインヒビター)は、肝臓で合成される線溶抑制因子です。プラスミンの活性を阻害し、過剰な線溶反応を防ぎます。正しくは:D-ダイマーは肝臓で合成されず、プラスミンインヒビターは肝臓で合成されます。
国試ポイント
血液凝固・線溶系における各因子の産生部位(特に肝臓の役割)を理解しているかを問う問題です。因子が『産物』であるか『前駆体・調節因子』であるかを見分けることが重要です。
混同注意
線溶系の因子と、線溶の結果生じる分解産物(D-ダイマー)の区別。肝臓で合成されるかどうかがポイント。特に、線溶に関わる因子が多く登場するため、それぞれの性質を正確に把握しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、各物質が『どこで』『どのような役割で』『どのような状態(前駆体、活性型、分解産物、抑制因子など)』で存在するかを正確に確認する。
関連知識
血液凝固因子の多くは肝臓で合成されます。ビタミンK依存性凝固因子(II、VII、IX、X因子、プロテインC、プロテインS)も肝臓で合成されます。フォン・ヴィルブランド因子は血管内皮細胞や巨核球で合成されます。血小板因子は血小板内で産生されます。