リジン脱炭酸試験および硫化水素産生が陽性を示すのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
Salmonella Typhiは、腸内細菌科の代表的な菌種であり、その同定にはリジン脱炭酸試験と硫化水素産生試験が重要な指標となります。両者ともに陽性を示すことが特徴です。他の選択肢の菌種は、いずれかの試験が陰性であるか、両方とも陰性であるため、正解はSalmonella Typhiとなります。
選択肢ごとの解説
- 1. Citrobacter freundiiは硫化水素産生陽性ですが、リジン脱炭酸試験は陰性です。正しくは:リジン脱炭酸試験は陰性です。選びやすい理由:硫化水素産生菌として有名なので、両方陽性と誤解しやすいかもしれません。混同注意:Salmonella属など、両方陽性の菌種と混同しやすいです。
- 2. Escherichia coliはリジン脱炭酸試験は陽性ですが、硫化水素産生は陰性です。正しくは:硫化水素産生は陰性です。選びやすい理由:一般的な腸内細菌で、リジン脱炭酸陽性なので、硫化水素も産生すると思い込みやすいかもしれません。混同注意:Salmonella属やProteus属など、硫化水素産生菌と混同しやすいです。
- 3. Proteus mirabilisは硫化水素産生は陽性ですが、リジン脱炭酸試験は陰性です。正しくは:リジン脱炭酸試験は陰性です。選びやすい理由:硫化水素産生菌としてよく知られているため、他の生化学性状も陽性と誤解しやすいかもしれません。混同注意:Salmonella属など、両方陽性の菌種と混同しやすいです。
- 4. 正解。Salmonella Typhiは、リジン脱炭酸試験と硫化水素産生試験の両方で陽性を示します。これはSalmonella属の特徴的な生化学性状の一つです。
- 5. Serratia marcescensはリジン脱炭酸試験も硫化水素産生も陰性です。正しくは:リジン脱炭酸試験も硫化水素産生も陰性です。選びやすい理由:特徴的な色素産生があるため、他の生化学性状も覚えやすく、誤って陽性と記憶している可能性があります。混同注意:Salmonella属など、さまざまな生化学性状陽性菌と混同しやすいです。
国試ポイント
腸内細菌科の主要な菌種の生化学性状を正確に区別できるか、特にリジン脱炭酸試験と硫化水素産生試験の組み合わせで特定の菌種を識別できるかが問われています。典型的な同定ポイントを理解しているかを評価する問題です。
混同注意
各腸内細菌の生化学性状は非常に多岐にわたるため、特にリジン脱炭酸(LDC)、オルニチン脱炭酸(ODC)、アルギニン脱水酵素(ADH)、硫化水素(H2S)産生、ウレアーゼ、インドール産生、VP試験など、個々の試験結果と菌種の組み合わせを混同しやすいです。本問では特にLDCとH2S産生に焦点を当てています。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、他の主要な腸内細菌(例:Klebsiella, Enterobacter, Shigella, Yersiniaなど)についても、リジン脱炭酸試験、硫化水素産生試験、およびその他の重要な生化学性状(ウレアーゼ、インドールなど)の陽性/陰性の組み合わせを問う可能性が高いです。特に、よく似た性状を持つ菌種間の鑑別点に注意して学習すると良いでしょう。
関連知識
腸内細菌科の同定には、IMViC試験(インドール、メチルレッド、VP、クエン酸利用)、ウレアーゼ試験、各種糖分解試験、アミノ酸脱炭酸/脱水酵素試験(LDC, ODC, ADH)、硫化水素産生試験、運動性試験などが用いられます。Salmonella属は一般的にLDC陽性、H2S陽性、運動性陽性、インドール陰性、VP陰性、クエン酸陽性の傾向があります。