Listeria monocytogenesについて誤っているのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
Listeria monocytogenesはヒツジ血液寒天培地においてβ溶血性を示します。これは、菌が産生するリステリオリシンOという溶血素によるもので、赤血球膜を破壊し、溶血帯を形成するためです。α溶血は赤血球の部分的な破壊であり、緑色を呈しますが、本菌の場合は完全溶血が特徴です。
選択肢ごとの解説
- 1. Listeria monocytogenesはグラム染色で陽性に染まる短い桿菌であり、正しい記述です。選びやすい理由:基本的な細菌の分類なので、知っていると安心感がある。混同注意:グラム陰性菌や球菌
- 2. Listeria monocytogenesはStreptococcus agalactiae(B群レンサ球菌)と共同でCAMPテスト陽性を示します。これは、両菌が産生する溶血素が相乗的に作用し、溶血を増強する現象です。正しい記述です。選びやすい理由:CAMPテスト陽性菌が複数あるため、どれがどれかを覚えるのが難しい場合がある。混同注意:CAMPテスト陰性菌や他のグラム陽性菌
- 3. Listeria monocytogenesは馬尿酸塩を加水分解する能力(馬尿酸加水分解酵素産生能)を持っており、正しい記述です。これはListeria属の鑑別試験の一つです。選びやすい理由:生化学的性状は数多くあり、特定の菌の特定の反応を覚えるのが大変なため。混同注意:他の生化学的反応を示す菌
- 4. Listeria monocytogenesはエスクリンを加水分解する性質を持っており、正しい記述です。この反応はListeria属の鑑別に有用です。選びやすい理由:生化学的性状は数多くあり、特定の菌の特定の反応を覚えるのが大変なため。混同注意:他の生化学的反応を示す菌
- 5. 正解。Listeria monocytogenesはヒツジ血液寒天培地においてβ溶血性を示します。α溶血性を示すという記述は誤りです。正しくは:ヒツジ血液寒天培地ではβ溶血性を示します。選びやすい理由:溶血性を示す菌は多いため、α溶血とβ溶血の区別が曖昧な場合がある。特に弱溶血性の菌は混同しやすい。混同注意:α溶血性を示す他の菌(例:肺炎球菌)
国試ポイント
Listeria monocytogenesの主な生化学的性状と培養特性(特に溶血性)を理解し、他のグラム陽性菌との鑑別点を覚えることが重要です。
混同注意
α溶血を示すストレプトコッカス属菌(例: 肺炎球菌、Viridans streptococci)と混同しやすい。Listeria monocytogenesはβ溶血性であり、その点が鑑別点となる。
次に同じ論点が出たら
Listeria monocytogenesに関する問題が出題された場合、ヒツジ血液寒天培地での溶血性、CAMPテスト陽性、グラム陽性桿菌であること、運動性、低温増殖性などの特徴に注目して判断します。
関連知識
Listeria monocytogenesは周産期感染や免疫不全者において髄膜炎や敗血症を引き起こす重要な食中毒菌です。低温増殖性があり、冷蔵食品での増殖が問題となります。運動性(タンブリング運動)も特徴です。