重層扁平上皮で覆われているのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・5番
解説
重層扁平上皮は、物理的な摩擦や乾燥に対する保護機能に優れており、そのようなストレスに晒される部位に多く見られます。食道は食物の通過、腟は性交などにより機械的刺激を受けるため、この上皮構造が適しています。気管支は異物の排出に関わる多列線毛上皮、大腸は吸収に関わる単層円柱上皮、膀胱は伸展性を持つ移行上皮でそれぞれ覆われています。
選択肢ごとの解説
- 1. 気管支は呼吸器系に属し、粘液を分泌する線毛を持つ多列線毛上皮(仮重層円柱上皮)で覆われています。正しくは:気管支は多列線毛上皮で覆われています。選びやすい理由:上皮組織の一種であるため、他の部位の上皮と混同しやすいかもしれません。混同注意:重層扁平上皮と、多列線毛上皮(仮重層円柱上皮)との混同。
- 2. 正解。食道は食物が通過する際に摩擦に晒されるため、物理的な保護を目的として重層扁平上皮で覆われています。
- 3. 大腸は栄養吸収や水分の再吸収を行うため、単層円柱上皮で覆われています。これにより効率的な物質の移動が可能です。正しくは:大腸は単層円柱上皮で覆われています。選びやすい理由:消化器系の臓器であるため、食道と同じ上皮組織を持つと誤解される可能性があります。混同注意:重層扁平上皮と単層円柱上皮との混同。
- 4. 膀胱は尿の貯蔵により容積が大きく変化するため、特殊な移行上皮(多層上皮の一種)で覆われています。これは伸展性に富む特徴があります。正しくは:膀胱は移行上皮で覆われています。選びやすい理由:複数の細胞層を持つという意味では重層扁平上皮と共通していますが、膀胱の上皮は伸展性という特殊な機能を持つため異なります。混同注意:重層扁平上皮と移行上皮(多層上皮の一種)との混同。
- 5. 正解。腟は性交時などに機械的な刺激を受けるため、高い摩擦抵抗と保護機能を持つ重層扁平上皮で覆われています。
国試ポイント
臓器の機能とそれに適した上皮組織の関連性を問う問題です。特に、重層扁平上皮、単層円柱上皮、多列線毛上皮、移行上皮といった主要な上皮組織の分布とその特徴を正確に理解しているかが試されます。
混同注意
各臓器の機能と上皮組織の対応。特に、多層構造を持つ上皮(重層扁平上皮、移行上皮、多列線毛上皮)の区別が重要です。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出た場合、まず『上皮の機能(保護、吸収、分泌、伸展など)』を考え、次に『その機能に適した上皮の形態』を結びつけることを意識してください。特に、体表や消化管、呼吸器、泌尿器系の主要な臓器の上皮の種類は頻出です。
関連知識
上皮組織の分類(単層、重層、仮重層、移行上皮など)、それぞれの形態的特徴(扁平、立方、円柱など)、および主要な分布部位と機能。