H-E染色標本(別冊No. 8)を別に示す。臓器はどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
画像には、糸球体と尿細管が明瞭に確認できます。糸球体は毛細血管が球状に集まった構造であり、尿細管は上皮細胞で裏打ちされた管状構造です。これらの構造は腎臓に特有のもので、血液の濾過と尿の生成という腎臓の主要な機能に対応しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 脳の組織像は神経細胞と神経膠細胞が主体であり、画像に見られる糸球体や尿細管のような構造はありません。正しくは:脳の組織像は、神経細胞、神経線維、グリア細胞が観察され、特有の層構造(大脳皮質など)や神経核が見られます。選びやすい理由:特になし。全く異なる組織像であるため、混同しにくい。
- 2. 肝臓の組織像は肝細胞索と類洞が主体であり、中心静脈を中心に肝小葉構造を形成しますが、画像に見られる糸球体や尿細管のような構造はありません。正しくは:肝臓の組織像は、肝細胞が索状に配列し、その間に類洞や胆細管が認められます。門脈域には門脈、肝動脈、胆管がセットで見られます。選びやすい理由:特になし。全く異なる組織像であるため、混同しにくい。
- 3. 正解。画像には、特徴的な糸球体と周囲を取り囲む多数の尿細管が観察されます。これは腎臓皮質の典型的な組織像です。選びやすい理由:正しい選択肢であるため、正しく識別できれば選択されます。
- 4. 膵臓の組織像は腺房細胞が集まった外分泌部と、ランゲルハンス島と呼ばれる内分泌部が特徴であり、画像に見られる糸球体や尿細管のような構造はありません。正しくは:膵臓の組織像は、漿液性の腺房細胞が多数集まっており、その中に淡染するランゲルハンス島が散在しています。導管構造も認められます。選びやすい理由:特になし。全く異なる組織像であるため、混同しにくい。
- 5. リンパ節の組織像はリンパ球が主体であり、皮質と髄質に分かれ、リンパ濾胞や髄索が特徴的ですが、画像に見られる糸球体や尿細管のような構造はありません。正しくは:リンパ節の組織像は、多数のリンパ球が密に集まり、リンパ濾胞(胚中心を持つ)や髄索、洞構造が観察されます。選びやすい理由:特になし。全く異なる組織像であるため、混同しにくい。
国試ポイント
組織像から主要な臓器を識別できるか。
混同注意
他の臓器の管状構造や腺構造と混同しやすいが、糸球体の存在が腎臓に特異的です。
次に同じ論点が出たら
同様の組織像が出た場合、糸球体の有無と尿細管の形態(上皮細胞の高さ、管腔の広さ、刷子縁の有無など)を確認して判断します。
関連知識
糸球体はマルピーギ小体の一部であり、これにボーマン嚢が付属します。尿細管は近位尿細管、ヘンレループ、遠位尿細管、集合管から構成されます。それぞれの部位で異なる機能を持つ上皮細胞が存在し、形態も異なります。