尿素回路について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
尿素回路は、生体にとって非常に毒性の高いアンモニアを、比較的毒性の低い尿素へと変換し、体外へ排泄するための代謝経路です。この解毒作用は、特に肝臓で活発に行われています。
選択肢ごとの解説
- 1. 尿素回路は主に肝臓で進行し、アンモニアの解毒を担います。腎臓は生成された尿素を排出する役割があります。正しくは:尿素回路は主に肝臓で行われます。選びやすい理由:尿素は腎臓から排泄されるため、腎臓と関連が深いと誤解しやすい。混同注意:尿素の生成場所(肝臓)と排泄場所(腎臓)
- 2. 尿素回路はATPを消費する同化経路であり、ATPを産生することはありません。正しくは:この回路はATPを消費します。選びやすい理由:生体内の多くの代謝経路がATPを産生するため、つい産生すると考えてしまう可能性がある。混同注意:異化経路(ATP産生)と同化経路(ATP消費)
- 3. 正解。尿素回路の主要な機能は、毒性の高いアンモニアを、毒性の低い尿素に変換し、体外への排泄を可能にすることです。
- 4. 尿素回路の反応には、アンモニア、炭酸水素イオン(HCO3-)、アスパラギン酸が主な窒素源・炭素源として関与し、NADHなどからのエネルギーが必要です。ピルビン酸は直接的な構成要素ではありません。正しくは:反応にはアンモニア、炭酸水素イオン、アスパラギン酸が必要です。選びやすい理由:糖代謝の中間産物であるピルビン酸が、他の多くの代謝経路で重要であるため、関連があると感じてしまうかもしれない。混同注意:クエン酸回路や糖新生など、ピルビン酸が関与する他の代謝経路
- 5. 尿素回路の律速酵素はカルバモイルリン酸シンターゼI (CPS-I) です。アルギナーゼは尿素回路の最終段階に関与しますが、律速酵素ではありません。正しくは:律速酵素はカルバモイルリン酸シンターゼIです。選びやすい理由:アルギナーゼも尿素回路の酵素であり、他の酵素と混同しやすい。混同注意:カルバモイルリン酸シンターゼI (CPS-I) とアルギナーゼ
国試ポイント
尿素回路の基本的な機能(アンモニアの解毒)、主要な場所(肝臓)、エネルギー消費(ATP消費)、および主要な律速酵素(カルバモイルリン酸シンターゼI)について問われることが多いです。各選択肢の知識を正確に理解しているかが重要です。
混同注意
尿素の生成場所(肝臓)と排泄場所(腎臓)、ATPの産生と消費、尿素回路を構成する様々な酵素とその役割(特に律速酵素)。
次に同じ論点が出たら
次に尿素回路の問題が出た場合、その主要な機能、主要な酵素、およびエネルギー収支(ATPの消費)が問われる可能性が高い。また、関連する疾患や病態生理も確認すると良いでしょう。
関連知識
アンモニア毒性の機序、肝不全における高アンモニア血症、先天性尿素サイクル異常症とその臨床症状、関連するアミノ酸代謝。