芳香族アミノ酸はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
芳香族アミノ酸とは、側鎖にベンゼン環などの芳香環を持つアミノ酸のことです。選択肢の中で、チロシンはフェノール性ヒドロキシル基を持つベンゼン環(芳香環)を側鎖に持っており、芳香族アミノ酸に分類されます。他の選択肢は、リジン(塩基性脂肪族)、アラニン(脂肪族)、システイン(硫黄含有)、イソロイシン(分岐鎖脂肪族)であり、いずれも芳香環を持ちません。芳香族アミノ酸には、チロシンの他にフェニルアラニン、トリプトファンがあります。
選択肢ごとの解説
- 1. リジンは脂肪族アミノ酸の一種で、側鎖にアミノ基(-NH2)を持つ塩基性アミノ酸です。芳香環は含みません。正しくは:リジンは脂肪族アミノ酸です。選びやすい理由:アミノ酸の種類に関する一般的な知識は必要ですが、芳香環の構造的特徴を理解していれば迷うことは少ないでしょう。混同注意:他の塩基性アミノ酸(アルギニン、ヒスチジン)や、異なる構造を持つアミノ酸全般。
- 2. アラニンは脂肪族アミノ酸の一つで、側鎖にメチル基(-CH3)を持つ最も単純なアミノ酸の一つです。芳香環は含みません。正しくは:アラニンは脂肪族アミノ酸です。選びやすい理由:アミノ酸の基本構造は理解していても、個々のアミノ酸の側鎖構造まで詳細に覚えていない場合に誤って選択する可能性があります。混同注意:グリシンやバリンなどの他のシンプルな脂肪族アミノ酸。
- 3. 正解。チロシンは芳香族アミノ酸の一種で、側鎖にベンゼン環とヒドロキシル基(-OH)が結合したフェノール構造を持っています。このベンゼン環が芳香環に該当します。
- 4. システインは硫黄含有アミノ酸の一つで、側鎖にチオール基(-SH)を持っています。芳香環は含みません。正しくは:システインは硫黄含有アミノ酸です。選びやすい理由:システインはジスルフィド結合を形成するなど特徴的な性質を持つため、その特性から芳香族アミノ酸と誤解する可能性があります。混同注意:メチオニンなどの他の硫黄含有アミノ酸。
- 5. イソロイシンは分岐鎖アミノ酸(BCAA)の一つであり、脂肪族アミノ酸に分類されます。側鎖にイソプロピル基に似た構造を持ちますが、芳香環は含みません。正しくは:イソロイシンは脂肪族アミノ酸(分岐鎖アミノ酸)です。選びやすい理由:構造が複雑に見えるため、芳香環があると誤認しやすいかもしれません。しかし、明確なベンゼン環は持ちません。混同注意:ロイシンやバリンなどの他の分岐鎖アミノ酸。
国試ポイント
アミノ酸の分類(特に側鎖の構造による分類)に関する基本的な知識が問われています。芳香族アミノ酸の代表例とその構造的特徴を正確に理解しているかが鍵となります。
混同注意
アミノ酸は側鎖の構造によって多様な分類がなされるため、脂肪族、芳香族、含硫黄アミノ酸、酸性、塩基性、中性などの分類を混同しやすいです。特に、構造が複雑なアミノ酸(例:イソロイシン)を芳香族と誤認する可能性があります。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、主要なアミノ酸の構造式や、それぞれの分類(例:必須アミノ酸、非必須アミノ酸、分岐鎖アミノ酸など)を問う可能性があります。また、特定のアミノ酸が関わる代謝経路(例:フェニルケトン尿症とフェニルアラニン)や、欠乏症、過剰症なども関連知識として出題されやすいです。
関連知識
主要な20種類のアミノ酸の名称、1文字表記、3文字表記、およびそれぞれの側鎖の基本的な化学構造とそれがもたらす性質(例:親水性、疎水性、電荷、UV吸収能)。特に芳香族アミノ酸(フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン)は280nm付近に特徴的なUV吸収を示すため、タンパク質の定量分析にも利用される点も重要です。