インフルエンザウイルスの主な感染経路はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・2番
解説
インフルエンザウイルスの主要な感染経路は、咳やくしゃみによるウイルスを含む飛沫の吸入(飛沫感染)と、ウイルスが付着した手で口や鼻、目を触ることでウイルスが体内に入る(接触感染)の二つです。空気感染は主に麻疹や水痘、結核などで見られる微細な飛沫核による感染で、インフルエンザでは一般的ではありません。血液感染や経口感染はインフルエンザウイルスの主な感染経路ではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。インフルエンザウイルスは、感染者の分泌物(鼻水、唾液など)が付着した手で、目や鼻、口などを触ることで感染が広がります。これは直接的な接触感染や、ウイルスが付着した物品を介した間接的な接触感染として認識されます。選びやすい理由:飛沫感染や空気感染がより強く意識されがちですが、接触感染もインフルエンザの重要な感染経路です。混同注意:飛沫核による空気感染と混同しやすいが、接触感染は物理的な接触を伴う。
- 2. 正解。インフルエンザウイルスは、感染者が咳やくしゃみをした際に飛び散るウイルスを含む飛沫(直径5μm以上)を、周囲の人が吸い込むことで感染します。これはインフルエンザの最も一般的な感染経路の一つです。選びやすい理由:インフルエンザの感染経路として最も代表的なイメージがあるため、選びやすい選択肢です。混同注意:空気感染と混同しやすいが、飛沫は比較的大きな粒子で、空気中に長時間浮遊せず、通常は2メートル程度の範囲で感染する。
- 3. インフルエンザウイルスは通常、空気感染(飛沫核感染)ではなく飛沫感染と接触感染が主な経路とされています。空気感染は、飛沫よりもはるかに小さい飛沫核(直径5μm未満)が空気中に長時間浮遊し、広範囲に感染が広がる感染様式です。正しくは:インフルエンザウイルスは空気感染よりも、飛沫感染や接触感染が主な経路です。空気感染の代表例は麻疹、水痘、結核などです。選びやすい理由:飛沫感染と空気感染を混同しやすく、インフルエンザの感染力の強さから空気感染も起こると誤解する学生もいます。混同注意:飛沫感染と混同しやすい。飛沫感染は比較的大きな粒子、空気感染は微小な飛沫核によるもの。
- 4. インフルエンザウイルスは、血液を介して人から人へ感染することはありません。血液感染は、B型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルス、HIVなどが主な病原体です。正しくは:インフルエンザウイルスは血液感染の経路を取りません。選びやすい理由:ウイルス感染症全般を考えると、血液感染を連想する可能性もゼロではないですが、インフルエンザの知識があれば誤りだと判断できます。混同注意:血液媒介感染症の概念と混同しやすい。
- 5. インフルエンザウイルスは、汚染された飲食物を摂取することで感染することはありません。経口感染は、腸管系ウイルス(ノロウイルス、ロタウイルスなど)や細菌性食中毒の原因菌などが主な病原体です。正しくは:インフルエンザウイルスは経口感染の経路を取りません。選びやすい理由:食中毒とインフルエンザの症状(吐き気など)を混同し、経口感染を考える可能性もわずかにあるかもしれません。混同注意:消化器系の感染症(例:ノロウイルス)と混同しやすい。
国試ポイント
この問題は、インフルエンザウイルスの基本的な感染経路に関する知識を問うものです。特に、飛沫感染と接触感染が主要経路であることを正確に理解し、空気感染との違いを区別できるかがポイントとなります。ウイルス学や感染症学の基礎知識が問われる頻出テーマです。
混同注意
飛沫感染と空気感染は混同しやすい概念です。飛沫感染は比較的大きな飛沫によるもので、感染距離が限定的であるのに対し、空気感染は微細な飛沫核が空気中に長時間浮遊し広範囲に感染を広げる特徴があります。インフルエンザは飛沫感染が主であり、空気感染は稀であるとされています。
次に同じ論点が出たら
次に類似の問題が出た場合、まず『主な』感染経路に注目し、次に提示されている感染症がどの分類に属するか(ウイルス、細菌など)を考える。そして、それぞれの感染経路の定義(飛沫の大きさ、浮遊時間など)を正確に想起することが重要となる。また、感染症によって複数の経路を持つことにも注意が必要である。
関連知識
感染経路には、飛沫感染、接触感染、空気感染(飛沫核感染)、媒介物感染(水、食物、血液など)、ベクター感染(蚊、ダニなど)などがあります。それぞれの感染症の原因ウイルスや細菌によって、主な感染経路が異なります。感染症対策では、これらの感染経路に応じた対策(例:手洗い、マスク着用、換気など)が重要となります。